Googleクラウドは「ソラナラボス(Solana Labs)」と提携し、Web3.0ゲーム促進を目的としたAPI「GameShift」というあたらしいサービスを開始したことを発表した。
ソラナ・ブレイクポイントで発表されたGameShiftは、ゲーム開発者に、既存のNFTやデジタル資産などのブロックチェーン機能を簡単に追加できるツールだ。
この提携により、従来のゲーム開発者がブロックチェーン技術を導入しやすくなり、関連する技術的な課題も克服することができる。
GameShiftには、ユーザーが暗号資産を管理するために役立つウォレット統合、開発者がゲーム内アイテムを追跡できるようにする資産管理、プレイヤーがアイテムを売買できるマーケットプレイス機能など重要な機能がすべて組み込まれている。
Googleクラウドの強力なインフラストラクチャを使用することで、開発者はスケーラブルなリソースとデータ分析機能を活用できる。
この提携は、ゲーム体験を向上させるだけでなく、何百万人もの新規ユーザーをソラナ・エコシステムに呼び込むことも目的としている。
Googleクラウドのゲームディレクター、ジャック・ビュザー(Jack Buser)氏は、ゲームスタジオは成長のためにWeb3.0技術を活用することに関心があるものの、そのテクノロジーは複雑でコミュニティが威圧的だと感じることが多いと指摘した。
この状況は、すでにリソースが不足しているゲームスタジオにとって障壁となっている実情がある。これらの課題に対処するために、GameShiftはWeb3.0ゲーム開発に簡単に統合できるAPIファーストのソリューションを提供するようだ。
簡単にWeb3.0技術を導入
GameShiftのゼネラルマネージャーであるデービス・ハート(Davis Hart)氏は、GameShiftはブロックチェーンの専門知識の必要性を最小限に抑え、開発効率が大幅に向上するだろうと述べ、GameShiftの有用性を強調した。
このアプローチにより、ゲームスタジオはあたらしいテクノロジーに通常伴う急峻な学習をせずWeb3.0機能を使用することができるようになる。
さらに、「Earth From Another Sun」の開発会社のCEO、フリーマン・ファン(Freeman Fan)氏は、GameShiftによって開発効率が大幅に向上するだろうと述べ、GameShiftがいかに有効であるか説明している。
GoogleクラウドはWeb3.0テクノロジーの価値を認識しており、Blockchain Node Engine、Web3.0BigQueryデータセット、Web3.0 for Start Upプログラムなどのツールを通じてサポートしている。
ソラナ(Solana)は高速なトランザクション速度と高い信頼性を提供し、毎日数十億件のトランザクションを処理しているブロックチェーンだ。2022年にソラナはGoogleクラウドと提携し、革新的なゲーム体験を生み出し、Web3.0ツールの導入を加速させた。
ソラナ財団のエグゼクティブディレクター、ダン・アルバート(Dan Albert)氏は、Web3.0の導入を推進するうえでゲーム業界が果たす重要な役割を強調した。
ゲーム業界はWeb3.0技術の採用を促進することで、ブロックチェーン技術の大規模な普及を促進することができる。Googleクラウドとの今回の提携は、この目的を促進させるだろう。
参考:発表
画像:ウェブサイト
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