カマラ・ハリス(Kamala Harris)副大統領は、暗号資産(仮想通貨)・デジタル資産を促進する措置を支持すると、ハリス氏の選挙運動の政治アドバイザーが述べた。
政治的影響力を拡大している急成長中の暗号資産業界への好意的な働きかけを強調した。ブルームバーグが報じた。
同紙によると、21日に開催された民主党全国大会でのブルームバーグの円卓会議(ラウンドテーブル)で、暗号資産コミュニティと関わるための副大統領の取り組みについて質問を受けた際に、ハリス陣営の上級政治アドバイザー、ブライアン・ネルソン(Brian Nelson)氏は、
「ハリス氏は、あたらしい技術とこの種の産業が成長し続けることを保証する政策を支持するだろう」と述べた。
共和党候補のドナルド・トランプ(Donald Trump)前大統領が、暗号資産業界に対する政府規制の緩和を支持すると表明したことを受けて、1部の暗号資産投資家がトランプ氏の選挙活動に力を注いでいる。
以前は暗号資産を詐欺呼ばわりしていたトランプ氏は、現在少なくとも100万ドル(1億4,500万円)の暗号資産を保有している。
中国が暗号資産領域で優位に立つことを防ぐために米国は暗号資産業界を支援すべきであると主張している。
選挙チームは暗号資産業界に関心がある
ハリス氏の選挙チームは、すでに暗号資産業界に安全対策を実施することに関心があることを示唆している。
「彼女は明らかに、安定した規制が必要であると表明している」
とネルソン氏は、ハリス氏が先週、経済政策の柱を概説した演説に言及して述べていた。
ハリス氏は先週、激戦州であるノースカロライナ州で行われた選挙キャンペーンで、デジタル資産について具体的に言及することはなかったが、大統領に選出された場合は「不必要な官僚主義や形式的主義を削減する」ことと「消費者を保護し、一貫性と透明性のあるルールで安定したビジネス環境を整えつつ、革新的な技術を推進する」ことに注力すると誓った。
暗号資産業界はジョー・バイデン(Joe Biden)大統領政権により規制が過度すぎると憤り、今年多額の政治献金を通じて影響力を行使しようとしている。
トランプ氏は人気が2026年までとなっている米証券取引委員会(SEC)のゲーリー・ゲンスラー(Gary Gensler)委員長を解任すると発表している。同委員長には暗号資産業界に友好的な規制当局者を選出し、暗号資産業界のための大統領諮問委員会を設置し、ステーブルコインの法的枠組みを構築する予定である。
かってハリス氏の国内政策アドバイザーを務めたロヒニ・コソグル(Rohini Kosoglu)氏は円卓会議でハリス氏の経済政策は第2次トランプ政権よりも企業にとって大きな確実性をもたらすと述べた。
参考:Bloomberg
画像:Shutterstock
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