海外暗号資産(仮想通貨)取引所ビットパンダ(Bitpanda)は、ドイツ最大の州立銀行であるLBBW(バーデン・ヴェルテンベルク銀行)と提携したことを発表した。今回の戦略的パートナーシップにより、ビットパンダはLBBWの顧客に暗号資産カストディを始めとする関連サービスを提供していく。
LBBWの取締役で財務、戦略担当のステファニー・ミュンツ(Stephanie Munz)氏は声明で「暗号資産カストディサービスを提供することで、当社は最高のセキュリティ基準を保持しつつ、企業顧客に付加価値を提供できるようになる。デジタル資産の分野で革新的かつ安全なソリューションを顧客に提供するために必要な技術、規制インフラストラクチャを提供していく」と述べた。
ドイツでは暗号資産取引を行う企業が年々増加傾向にある。これは暗号資産のカストディに対する需要と重要性の高まりを示している。今後、LBBWとビットパンダは今後数ヵ月にわたり、法人向けに暗号資産カストディを始めとする関連サービスをLBBWの法人顧客に提供する予定だという。
LBBWのデジタル推進、イノベーション責任者のステファン・パックスマン(Stephen Paxman)氏は「ビットパンダの暗号資産カストディサービスを通じて、私達はデジタル資産の提供を強化していく。デジタル投資商品市場は常に進化している。規制された州立銀行として、ドイツ市場でこの革新的なテーマを推進し続けることは不可欠だ」と述べた、
また、同じくLBBWのCOO、ユルゲン・ハレンゲル(Jürgen Harengel)氏も「デジタル資産に対する法人顧客の需要は高まっている」とした上で、「暗号資産がさらなるビジネスモデルの構成要素として地位を確立することは明確だ。当社は協力を得て、最良のサポートを提供するための技術的及び規制上のプラットフォームを早い段階で構築している」と強調した。
さらに、今回の取り組みを実現するソリューション「ビットパンダ・テクノロジー・ソリューション(Bitpanda Technology Solution)」を手がけるルーカス・エンツァースドルファー=コンラッド(Lukas Enzersdorfer-Konrad)氏は「このパートナーシップは画期的なものだ。LBBWは顧客のため率先して伝統と経験が、イノベーション、敏捷性、開拓者精神と連携できるかを示すことだろう」と語った。
ビットパンダはドイツ及び欧州諸国などで暗号資産サービスプロバイダーとしてのライセンス登録を進めている。昨年11月には、BaFin(ドイツ連邦金融監督局)より暗号資産取引及びカストディ業務に関するライセンスを取得した。
参考:発表
画像:Shutterstock
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