韓国大手ゲーム企業ネクソン(Nexon)は11日、レイヤー1ブロックチェーン「アバランチ(AVAX)」を開発するアバラボ(Ava Labs)と提携し、20年にわたって人気を博している2DマルチプレイヤーオンラインRPG「メイプルストーリー」のオンチェーンバージョンを制作すると発表した。
この発表を受け、アバランチ上で発行される暗号資産(仮想通貨)AVAXは約17%上昇した。
本提携はアバランチの技術的利点を活用してゲーム体験の向上を図ることを目的としている。これにより、メイプルストーリーのブロックチェーンゲーム版がアバランチで展開されることになる。
昨年3月にはポリゴン(MATIC)上でゲーム構築を行うと発表されていたが、実績と技術的な優位性からアバランチに移行することとなった。
ネクソンはアバラボが長年にわたってさまざまなWeb3.0ゲームをサポートしてきたという実績がアバランチを選択する上で重要な要素になったと強調した。
メイプルストーリーは2002年にローンチされた無料プレイのRPGゲームだ。リリースから20年に及ぶ歴史のなかで、米国、欧州、日本、中国などの地域にサーバーを設置し、世界で1億8,000万人以上のユーザーを獲得している。
オンチェーンバージョンである「メイプルストーリー・ユニバースN」のサブネットは、アバランチの分散型クラウドサービスである「アバクラウド(AvaCloud)」を利用するという。これにより、Web3.0ゲームへの組み込みを促進していくと説明している。
メイプルストーリー・ユニバースNとは
メイプルストーリー・ユニバースNでは、ユーザーがNFTを使って独自のゲーム内世界を構築することができる。ゲーム内で発生した報酬の詳細は明らかにされていないが、NFTが核となる見込みだ。
メイプルストーリー・ユニバースNのPCバージョンは、アバランチ上で構築され今年中リリースする予定であるという。
ネクソンは声明で「メイプルストーリーではNFTを中心としたエコシステムを構築し、参加者と共にIPを開発していく。ブロックチェーンの利点とネクソンの長期ライブサービス力を組み合わせ、ユーザーとゲーム会社が健全に成長し続けるサービスの提供を目指す」と述べた。
参考:発表
画像:発表より引用
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