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【NEWS】OpenAI解雇のアルトマン元CEOら、マイクロソフトに入社へ 社員9割超が移籍か

2023/11/20Iolite 編集部
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【NEWS】OpenAI解雇のアルトマン元CEOら、マイクロソフトに入社へ 社員9割超が移籍か

OpenAI解雇直後にマイクロソフトへ電撃参画

マイクロソフト(Microsoft)のCEOであるサティア・ナデラ(Satya Nadella)氏は20日、先週OpenAI内で起きたクーデターにより、電撃解雇されたサム・アルトマン(Samuel Altman)元CEOをAI部門の強化のために迎え入れたことを発表した。あわせて、OpenAIの共同創設者で社長のグレッグ・ブロックマン(Greg Brockman)氏もマイクロソフトに入社する。

2人はマイクロソフトのAI研究室を率いることになるようだ。OpenAIに130億ドル(約1兆9,200億円)を投資しているマイクロソフトはOpenAI取締役会の発表前までアルトマン氏の解雇について知らされていなかったという。

OpenAIの取締役会は当初、アルトマン氏の後任となる暫定CEOとして、最高技術責任者(CTO)のミラ・ムラティ(Mira Murati)氏を指名していた。しかしその後、アマゾン(Amazon)のストリーミングサービス・Twitchの元CEOであるエメット・シア(Emmett Shear)氏をCEOにすると発表している。

マイクロソフトのナデラ氏はX(旧Twitter)で、「シア氏と知り合えることを楽しみにしている。そして、アルトマン氏とブロックマン氏がマイクロソフトに加わり、あたらしい高度なAI研究チームを率いることになるというニュースを共有できることを非常に嬉しく思っている」と述べた。

マイクロソフトはOpenAIの最大の投資家であり、ナデラ氏は投稿のなかで、アルトマン氏が「新事業体」の新CEOになると述べている。

OpenAIの従業員9割超が退社か

アルトマン氏がマイクロソフトに入社することで、OpenAIの取締役会が方向転換を図り、アルトマン氏を再びCEOに就任させるのではないかという憶測は消えた。アルトマン氏はCEOを解雇された後、19日にOpenAIのゲストバッジを持った写真をXに投稿し、「これを付けるのは最初で最後だ」と述べるなど、CEO再任について否定的な姿勢をみせてきた。

アルトマン氏がマイクロソフトに入社するという発表を受け、OpenAI社内の混乱は沈静化したかのようにみえてたが、OpenAIの従業員は「アルトマン氏の解任は間違ったもの」として、OpenAI取締役会の全員の辞任を要求している。

複数の報道によれば、従業員770名のうち730名がアルトマン氏の復帰が叶わない場合、自らも退社すると署名した文書を提出したようだ。

アルトマン氏がOpenAIを解雇された理由は依然として不明瞭だ。OpenAI取締役会は17日の発表で、アルトマン氏が取締役会に対して「率直」さが不十分で、それが取締役会の責任遂行義務を妨げたと主張している。これらのことから、OpenAIの利益の追求について、アルトマン氏と取締役会の意見が一致しなかったことが原因とみられる。

アルトマン氏はOpenAIの創業者ながら、OpenAIからほとんど報酬を得ておらず、株式も極僅かしか保有していない。これまでも、利益を追求する取締役会と、非営利法人としてOpenAIを立ち上げたアルトマン氏の方向性は一致することがなかったという。

ブロックマン氏は自身のXで、「この発表が公表される数分前に自分が解雇されることを知った」と投稿した。また、アルトマン氏が解雇されたのは、もう1人の共同創設者で首席科学者のイリヤ・サツケヴァー(Ilya Sutskever)氏が率いる同社の研究部門との意見の相違が原因になったと示唆した。

解任劇が繰り広げられた背景に詳しい関係者筋によると、AIの開発をより積極的に行うアルトマン氏の姿勢と、より慎重に進めたいと考えているOpenAIの意見の相違も大きな原因になったようだ。

OpenAI新CEOはアルトマン氏解任を「失敗」と言及

あたらしくOpenAIのCEOに就任したシアー氏は「私がこの仕事に就いたのは、OpenAIが現在最も重要な企業の1つであると確信しているからだ。取締役会が状況を共有し、私にその役割を引き受けることを要請した際に、私は軽々しく決断したわけではない。最終的にできることなら助ける義務があると思ったからだ」とXに投稿した。OpenAIへの参画を決断には数時間の熟考が必要だったとしている。

また、シアー氏はアルトマン氏の解雇は「失敗であった」と言及。一連の騒動によりOpenAIの評判は著しく悪化したと言及し、「非常にひどい扱いであり、我々の信頼を大きく傷つけた」と述べている。

シアー氏はアルトマン氏の解雇に至るまでの経緯について報告するため、独立した調査委員会を設置する方針であるという。アルトマン氏の解雇理由については詳しく語ることはなかったが、同氏がOpenAIを危険な方向に導いていることの懸念は述べていない。

「取締役会は安全性に関する具体的な意見の相違を理由にアルトマン氏を解任していない。彼らの論拠はそれとはまったく異なっていた。当社の素晴らしいモデルを商品化するための理事会の支援なしにこの仕事を引き受けるほど私は狂っていない」とシアー氏は語っている。

シアー氏によれば、委員会の調査結果とほかの関係者との議論に基づき、12月中にOpenAIに重大な変更を加えるという。

参考:ナデラ氏X
画像:Shutterstock

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