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【NEWS】プログマ、「Progmat SaaS」をリリース ST市場規模拡大狙う

2024/11/01 12:41 (2025/02/10 15:37 更新)
Iolite 編集部
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【NEWS】プログマ、「Progmat SaaS」をリリース ST市場規模拡大狙う

導入支援サービスも開始

プログマ(Progmat)は1日、NTTデータ及びSBI R3 Japanと連携し、デジタルアセット発行・管理基盤「プログマ」のSaaS版として「Progmat SaaS」をリリースしたと発表した。あわせて、同製品の導入支援サービスも開始した。

Progmat SaaSにより、広範な金融機関が容易に原簿管理業務やカストディ業務等のデジタルアセット関連事業を開始することが可能だと説明している。また、広範な証券会社及び仲介者が、投資家の秘密鍵管理等をカストディアンに委託することなく自社で完結することも可能になるという。

これにより、ST(セキュリティトークン)の発行を企画する事業者や投資家の選択肢が広がるなど、市場の効率性向上や規模の拡大が期待される。

既存のプログマとの違い

発表によると、国内ですでに2,700億円規模のST案件が組成されているなかで、案件取り扱い数や利用証券会社のネットワークにおいてプログマは国内トップの実績を有する。

その一方で、これまで活用されてきたパッケージ版のプログマでは、自社サーバー上にブロックチェーン・分散型台帳のノード等を構築する、あるいは手数料を支払い、第三者を介在させる必要があるなど、一定の参入障壁が存在していた。

しかし、Progmat SaaSによってノード構築の手間が省けることに加え、投資家の秘密鍵管理等が自社で完結することから、カストディアンなどの第三者に支払う手数料も極小化する。

▶︎パッケージ版とProgmat SaaSの違い:プレスリリースより引用

Progmat SaaSを支える基盤サービスはNTTデータとの連携により提供される。同社との連携により、金融業務で必要となる高い品質・安全性・柔軟性を備え、安定的なアプリケーションの動作継続を可能にすると述べる。

また、Progmat SaaSでは接続するブロックチェーン・分散型台帳として、「Corda5」に対応する。これはSBI R3 Japanとの連携を通じて実現するもので、今回アジアで初めて対応する形になるという。

Corda5は、各国の中央銀行が導入を検討しているCBDC(中央銀行デジタル通貨)など、ミッションクリティカルなシステム要件に対応するべく、既存のCorda の設計理念を維持しながら、基盤となるシステムアーキテクチャを刷新したものだ。

なお今後の予定として、すでにパッケージ版プログマを使用している三菱UFJ信託銀行が、現在カストディ委託元となっている証券会社と連携し、2025年2月にProgmat SaaSへの一斉移行を実施する予定だという。

参考:発表
画像:発表より引用

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