SBIホールディングスとStartale Groupは27日、米資産運用大手BlackRockとの間で、トークン化MMF(マネー・マーケット・ファンド)と円建てステーブルコイン「JPYSC」を活用したデジタル資産エコシステムの構築に向けた基本合意書を締結したと発表した。
各社はBlackRockが持つトークン化MMFのグローバルな知見、SBIグループの顧客基盤と規制対応のノウハウ、Startaleのオンチェーン金融の技術基盤を持ち寄り、「技術・インフラ」「事業・販売」「規制・市場整備」の3領域で連携の可能性を検討する。なお、協業は国内外の金融機関や事業者にも広く開かれたものだという。
背景には、MMFなどの伝統的な金融商品をブロックチェーン上で発行・流通させるトークン化の世界的な広がりがある。日本でも資金決済法の改正でステーブルコインの法的枠組みが整った一方、トークン化資産との連携には制度・実務面の課題が残るとしている。
SBIホールディングス代表取締役会長兼社長の北尾吉孝氏は「オンチェーン金融への移行はもはや避けられない時代の流れ」と述べ、「こうした取り組みを一層加速させ、日本のみならず世界の金融市場の変革をさらに推し進めていく」とコメントした。
StartaleのCEOである渡辺創太氏も、JPYSCとトークン化MMFの接続はオンチェーン金融の基盤となる重要な要素だと強調した。
SBIとStartaleの協業は、この1年あまりで急速に深まっている。両社は2025年8月、トークン化株式やRWA(現実資産)の取引基盤を開発する合弁会社の設立を発表。2026年2月には金融領域向けブロックチェーン「Strium」を発表し、6月には国内初の信託型円建てステーブルコインとしてJPYSCの発行が始まった。
また、今月には両社がともに米ドル建てステーブルコイン「Open USD(OUSD)」に参画し、「JPYSC」とOUSDの相互運用に向けた実証実験の検討を開始している。
今回の基本合意は、両社が築いてきた基盤にBlackRockの知見を接続する試みでもある。日本発のオンチェーン金融インフラの構築に向け、両社の連携は一段と加速するものとみられる。
参考:発表
画像:発表より引用