Strategy(旧MicroStrategy)が、2025年6月20日までにS&P500に組み入れられる可能性が高まっている。
この組み入れの前提条件となるのは、2025年第1四半期のビットコインの終値が、ストラテジーの平均購入価格である96,337ドル(約1,460万円)を上回ることである。仮にこの価格を下回った場合、過去の損失を相殺することができず、S&P500への組み入れが困難になる可能性がある。
現在、ストラテジーはS&P500に組み入れられるための適格要件をほぼ満たしているが、唯一の条件として一般に公正妥当と認められている会計原則の直近12カ月間のGAAP(Generally Accepted Accounting Principles)ベースの純利益がプラスであることが求められている。
この条件を達成するには、2025年第1四半期に11億1,300万ドルの収益が必要であり、これにはビットコインの終値が96,337ドル以上であることが条件のようだ。
仮に、ストラテジーのビットコイン保有量が現状のままであれば、ビットコイン価格がこの目標を超えることで、S&P500組み入れが現実味を帯びることになる。アナリストによれば、同社が改訂されたFASB(米国財務会計基準審議会)のガイダンスを採用したことにより、S&P500組み入れに向けた基盤が強化されたと指摘されている。
また、累積利益がプラスであることも条件の1つである。過去4四半期において純利益がプラスであることが求められ、これによりS&P500選考委員会が財務状況を評価する基準を満たすことになる。
S&P500選考委員会は、企業の財務健全性、時価総額、流動性、市場への影響を考慮しながら、組み入れを決定する。企業が市場に与える影響や指数の安定性も重要な要素となり、ビットコインに依存するストラテジーの財務構造がどのように評価されるかが注目される。