ドバイの暗号資産規制局(VARA)は、無許可で暗号資産取引所を運営するなどマーケティング規制に違反した暗号資産(仮想通貨)企業を取り締まった。7つの暗号資産企業に13,600ドルから27,200ドル(約200万円~400万円)の罰金を課し、業務停止命令を発行した。
VARAは声明で「VARAは、適切なライセンスも取得しないで運営しようとするいかなる試みも容認せず、暗号資産に関する無許可のマーケティングも許可しない。私たちのマーケティング規制は、透明性を確保し、利害関係者の利益を保護するというドバイの取り組みをさらに強調している」と述べた。
また、VARAは罰金を課せられた企業に対して、デジタル資産に関わるマーケティングやプロモーション活動を含む、すべての暗号資産関連活動を停止することを命じた。
VARAの規制業務・執行部によると、同部の命令は、投資と取引のための安全で法を遵守した環境を維持し、法を遵守する組織に理想的な環境を提供することであるという。
これは暗号資産マーケティングを厳格に取り締まるVARAの取り組みの一環だ。先月26日、VARAは暗号資産への投資を宣伝する企業に対して、「こうした投資は変動が激しく、価値が下がる可能性もある」という注意喚起を記載することを命じた。
VARAのCEO、マシュー・ホワイト(Matther White)氏は声明で「新規制はVARAの業務を調和させ、市場の透明性と信頼を促進し、暗号資産プロバイダーとして責任を持って運営することを保証するように設計されている」と述べた。
業務停止命令を受けた7つの暗号資産企業は、マーケティング規制に違反した。違反行為には欺瞞的な広告や、プロモーション活動を行う際に必要なライセンスを取得していなかった。
VARAはこのような違反は絶対に容認しないことを明確に主張しており、違反者には多額の罰金と制裁を科すと強調していた。
OKX、バイナンス、Crypto.comにライセンスを付与
ドバイでは最近、暗号資産取引所OKX、バイナンス、Crypto.comなどに暗号資産取引、金融業に関するライセンスが付与された。昨年には、ソラナ基盤のNFTウォレットアプリ・Backpackを暗号資産交換サービスプロバイダーとして承認。同社は暗号資産取引所Backpack Exchangeの運営を開始した。
8月、裁判所の命令で企業が労働者への給与などの支払いに暗号資産を使用することを承認、事実上合法化されるなど、ドバイでは暗号資産の活用が他国に比べ、一段と進んでいる。
参考:VARA
画像:Shutterstock
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