Brilliance「孤独な閃光を、永劫の灯火へ」—— Vol.19 編集後記

2026/03/30 10:00 (2026/05/29 17:18 更新)
八木 紀彰
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Brilliance「孤独な閃光を、永劫の灯火へ」—— Vol.19 編集後記

Editor’s Note「孤独な閃光を、永劫の灯火へ」

死期が近づくと、体が発光する小さな生き物の話をしよう。

マダガスカルに生息するラボードカメレオン、名は冒険家にちなむ。マダガスカル西部の乾燥林に生息する小型カメレオンで、成体期間はわずか4~5ヵ月。11月の雨季開始とともに一斉に孵化し、2ヵ月足らずで成熟して1~2月に交尾・産卵。産卵後まもなく老齢化が進み、3月には成体は全個体死に絶える。

命を年齢ではなく、雨季に託す存在ともいえる。「死の発光」という刹那的な美しい現象については、生物発光ではなく、皮膚の多層構造色素胞(クロマトフォア)によるものだ。

透明な表皮下に黒・青/銀・黄・赤等の色素胞が層状に並び、神経制御で伸縮する仕組みは通常、温度調整やコミュニケーションのために用いられるが、死の瞬間には体の神経系が制御を失いつつも信号が残存し、色素胞が予期せぬ収縮・拡大を起こすと考えられている。

死亡時の発光はまだ初観察例であり、ほかの種で同様の劇的な色変化例はほとんど知られていない。命尽きゆく直前にカラフルな最終章をみせる例は異例で、一瞬の光を放って消える極めて稀有な現象だ。

一方で、すべての輝けるものが稀有な存在とも限らない。

“We don’t tolerate brilliant jerks. Thecost to teamwork is too high.”

─私たちはブリリアン・トジャークを容認しない。チームワークへの代償が大きすぎるからだ。

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