Brilliance「孤独な閃光を、永劫の灯火へ」—— Vol.19 編集後記

2026/03/30 10:00
八木 紀彰
SHARE
  • sns-x-icon
  • sns-facebook-icon
  • sns-line-icon
Brilliance「孤独な閃光を、永劫の灯火へ」—— Vol.19 編集後記

Editor’s Note「孤独な閃光を、永劫の灯火へ」

死期が近づくと、体が発光する小さな生き物の話をしよう。

マダガスカルに生息するラボードカメレオン、名は冒険家にちなむ。マダガスカル西部の乾燥林に生息する小型カメレオンで、成体期間はわずか4~5ヵ月。11月の雨季開始とともに一斉に孵化し、2ヵ月足らずで成熟して1~2月に交尾・産卵。産卵後まもなく老齢化が進み、3月には成体は全個体死に絶える。

命を年齢ではなく、雨季に託す存在ともいえる。「死の発光」という刹那的な美しい現象については、生物発光ではなく、皮膚の多層構造色素胞(クロマトフォア)によるものだ。

透明な表皮下に黒・青/銀・黄・赤等の色素胞が層状に並び、神経制御で伸縮する仕組みは通常、温度調整やコミュニケーションのために用いられるが、死の瞬間には体の神経系が制御を失いつつも信号が残存し、色素胞が予期せぬ収縮・拡大を起こすと考えられている。

死亡時の発光はまだ初観察例であり、ほかの種で同様の劇的な色変化例はほとんど知られていない。命尽きゆく直前にカラフルな最終章をみせる例は異例で、一瞬の光を放って消える極めて稀有な現象だ。

一方で、すべての輝けるものが稀有な存在とも限らない。

“We don’t tolerate brilliant jerks. Thecost to teamwork is too high.”

─私たちはブリリアン・トジャークを容認しない。チームワークへの代償が大きすぎるからだ。

この記事は会員限定です。登録すると続きをお読みいただけます。

SHARE
  • sns-x-icon
  • sns-facebook-icon
  • sns-line-icon
Side Banner
Side Banner
MAGAZINE
Iolite(アイオライト)Vol.19

Iolite(アイオライト)Vol.19

2026年5月号2026年03月30日発売

Interview Iolite FACE vol.19 国民民主党 代表 玉木雄一郎 PHOTO & INTERVIEW 国山ハセン 特集「Web3.0 The Impact Award 2026」「世界のマネーは主人を失う」「ロボット技術の現在地」 [対談連載]The NISHI Talk:Crypto Conversations 「変わるクリプト、変わらないトレーダーの戦い方」 、仮想NISHI×ヨーロピアン 連載 Tech and Future 佐々木俊尚…等

MAGAZINE

Iolite(アイオライト)Vol.19

2026年5月号2026年03月30日発売
Interview Iolite FACE vol.19 国民民主党 代表 玉木雄一郎 PHOTO & INTERVIEW 国山ハセン 特集「Web3.0 The Impact Award 2026」「世界のマネーは主人を失う」「ロボット技術の現在地」 [対談連載]The NISHI Talk:Crypto Conversations 「変わるクリプト、変わらないトレーダーの戦い方」 、仮想NISHI×ヨーロピアン 連載 Tech and Future 佐々木俊尚…等