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better to know POINT ニュースから読み取るWeb3.0ビジネス

Iolite 編集部
2023/03/29


超アナログな業界でNFTを活用
不動産DXが急激に加速する?

——実物資産の代表格で実需・投資ともに盛んな不動産。近年はNFTを活用したDXがトレンドだが、果たしてそのメリットとは?

近年、あらゆる分野でDXが加速しているのはご存じの通り。業務改善や効率化のためのシステム導入やオンライン化など手段・方法は多岐にわたるが、ブロックチェーン技術の活用もそのひとつ。なかでも、不動産と掛け合わせる事例が増えている。

たとえば、株式会社Zofuku(東京都渋谷区)は不動産仲介業を営む傍ら、ブロックチェーンセンターの運営やマイニングマシンの販売・管理を行う。2021年には暗号資産決済の不動産売買仲介サービスやステーブルコイン決済の賃貸借契約の締結を始めている。

前者であればビットコインやイーサリアム、ステーブルコイン各種など、さまざまな通貨の決済に対応していて、ブロックチェーン技術を活用することで取引の透明性や信頼性、契約の自動執行といった長所を活かすことができる。

海外在住者でも日本国内の不動産を売買できることがメリットだ。

一方、暗号資産支払いによる賃貸借契約では、敷金や家賃の支払いをドル建てステーブルコイン・USDTなどで行う。

借主は24時間送金ができ、振込み手数料は銀行に比べて安価、いつでもブロックチェーン上で支払いを確認できるメリットがある。

NFTを活用するケースもある。NFTとは偽造や改ざんが難しいブロックチェーンにより、デジタルデータに固有の価値を付与するもので、その名の通り「代替できない」というのが最大の特徴。

アートなどの分野で活用されてきたが、現在は不動産投資でも使われ始めている。土地や物件をNFTに変換することで、実際の不動産のようにキャピタルゲインを狙ったり、ほかのユーザーに貸し出すことで賃料を得ることができるという。

すでにメタバースでは、ゲーム内の土地を購入して売買・賃貸が可能で、現実に存在する家をNFTとして販売する事例もある。

ただし、不動産NFTは情報が少なく、法整備も追いついていない。少なくともメタバース内の不動産は認知度が低く、世界的にユーザーは多くない。

法整備も未成熟なので、ある日突然規制され、保有不動産が売買できないといったことが起きる可能性もある。何より、現実の不動産をNFT化する手間やコストは誰が負担するのか、不動産所有者の多いシニア層がこういった仕組みをどれだけ理解できるのかといった懸念もある。

しかしながら、不動産業界はいまだアナログな世界で、近年はオンラインでの売買・仲介契約が可能になったものの、未だ紙ベースでの取引が根強く残っている。住居から遠方の土地を取引するには確認・移動は大変で、海外ならなおさらだ。

DXは業界全体の課題だが、詐欺やトラブルも目立つだけに、ブロックチェーン技術などを使った安全性の高い取引手段の確立は急務だ。

とりわけ国内においては、人口減少に伴い空き家を含めた土地活用の手段が叫ばれていて、流動性や安全性を担保するという側面からも、NFTの活用は効果的だ。今後の展開が期待されている。


注目のWeb3.0有望な関連銘柄はどこにある?

——ブロックチェーン技術を用いたデータの分散管理が特徴のWeb3.0。関連する注目銘柄を探る。

分散型インターネットとして注目を集めるWeb3.0。特定の企業に個人情報が集中する従来のインターネットとは異なり、個人の情報が守られやすい透明性の高さがその特徴だ。すでに一部のネットワークは移行しているものの、本格的な普及はまだこれからとされている。

ちなみに日本政府もWeb3.0は推進していて、2022年7月に経済産業省は省内横断組織の「大臣官房Web3.0政策推進室」を設置。

資金調達・税制・事業体(ビークル)などの事業環境担当課室やコンテンツ・スポーツ・ファッション・アートなどの業種担当課室が一体となり、デジタル庁などの関係省庁と協働し、ブロックチェーンを基盤としたWeb3.0に関連する事業環境課題を検討する体制を強化するとしている。

いわずもがな、日本のデジタル政策は海外に比べると周回遅れの有り様だが、これを機に少しでも差が縮まることが期待されている。

Web3.0関連事業に取り組む上場企業も増えていて、これらはWeb3.0関連銘柄として注目を集めている。いくつか事例をあげてみよう。

▶アイル(3854)
ブロックチェーン技術開発のシビラに追加出資。

▶アエリア(3758)
2022年7月の香港のAnimoca Brandsと資本提携を結びWeb3.0領域でのビジネス展開に注力。

▶モバイルファクトリー(3912)
NFT販売プラットフォームを開設。

▶エディア(3935)
2022年10月にエヌエフティアーツと資本業務提携を締結し、NFTサービスを強化。

▶セレス(3696)
子会社であるマーキュリーが運営する暗号資産販売所へ投資

▶ネクストウェア(4814)
コンピュータソフトウェア協会が受託した非金融分野でのブロックチェーン技術の戦略策定事業にプロジェクトリーダーとして参画。

▶GMOインターネット(9449)
NFTマーケットプレイスを開設。

ほかにも、ソニーグループ(6758)任天堂(7974)スクウェア・エニックス(9684)といった、メタバースのプラットフォーム構築に関連するゲーム業界もWeb3.0に無関係ではない。

本格的な普及フェーズはこれからだが、上場企業を中心にWeb3.0に対する投資は始まっている。同ビジネスに取り組むスタートアップも少なくはない。波に乗り成長すれば、遠くない将来にIPOする可能性もある。

世界的に広がる技術であるだけに、大きな成長が期待できるだろう。こういった目線で銘柄探しをするのも面白いのではないだろうか。


盛り上がるスタートアップ投資
個人はどうやって始めればいい?

——未上場のスタートアップ企業のなかには、将来有望なビジネスもたくさん。どうすれば投資を始められるのか。

革新的な事業で短期的な急成長やそれに伴う事業売却、IPOを目指すスタートアップ企業。欧米に比べると日本はその数が少ないとされるが、近年は官民による育成・投資環境が整い始め、日本でも若手起業家を中心に設立が目立つ。

「スマートニュース」「SmartHR」など億単位の評価額にのぼる企業もあるほどだ。

そんなスタートアップには借入や債券発行、株式発行など多様な資金調達の方法があり、なかでもVC(ベンチャーキャピタル)やエンジェル投資家からの出資はメジャーかつ活性化している手段。

いずれにしても、事業資金に乏しいスタートアップは第三者からの資金提供により、事業を育てていかないといけない。

そうしたなか、近年はインターネットを通じて出資を募る「株式投資型クラウドファンディング」のサービスも増えた。一口数万円など投資額のハードルが低く、個人も始められるのが特徴だ。こういった手段を通じて、Web3.0に関わるスタートアップに投資してはいかがだろうか。


米国で相次ぐ銀行経営破綻
Web3.0企業への影響は?

——3月に入り、米国で中堅銀行の破綻が相次いだ。米金融当局は「すべての預金者を保護」すると発表しているが、果たしてその影響は?

日本時間3月11日、スタートアップ企業への融資で知られるシリコンバレーバンクが経営破綻したとのニュースが流れた。これを受け、米金融当局はすべての預金者を保護すると発表するなど対応に追われている。

そうしたなか、12日にはニューヨーク州マンハッタンに本店を置くシグネチャーバンクも経営破綻したことが明らかになった。同行は暗号資産関連企業との取引が多い金融機関で、シリコンバレーバンクの破綻を受け、影響が広がらないよう金融当局が手を打ったという。こちらも預金は全額保護されるようだ。

なお、これに先立ちシグネチャーバンクと同じく暗号資産業界に積極的に融資していたシルバーゲート・キャピタルも清算計画を発表しており、たった1週間で3行が経営破綻に陥った格好だ。こうした状況を受け、週明けの東証は一時500円以上も株価が下落した。

背景にあるのは、FRBによる相次ぐ利上げだ。スタートアップは借入金利が高騰して資金調達が難しくなった結果、金融機関からの預金の流出を招いた。

気になるのは、これら銀行がスタートアップや暗号資産関連企業に融資をしていたという点。こうした事態を受け、これらセクターへの投融資が消極的になり、ひいてはWeb3.0の発展が鈍くなる恐れがある。

金融機関だけではなく企業の連鎖倒産も起きかねない。今後はこのような点に注視すべきだろう。



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