次々とあらたなテクノロジーが生まれ、ブームが過ぎ去っていく時代。だからこそ、時代に左右されない知恵を授けてくれる良質な書籍を読もう。
ChatGPTの話題により、自動生成AIやチャットボットに注目が集まっている。これらは企業のDX化を加速度的に進め、あたらしいビジネスの誕生にもひと役買うだろうと期待されている。一方でAIに脅かされる職種にも注目が。
これらの職種はそのまま退化してしまうのか。それとも既存サービスを拡充させ、あたらしいサービスを生み出すことができるのか? ビジネスを舞台に、AIと人間の知恵くらべが始まっている。
1. 広告広告ビジネスの未来を予測する、必読の一冊!
「2030年の広告ビジネス」
広告業界の第一線で活躍する横山隆治氏と榮枝洋文氏の著書で、2014年に刊行されてヒットした『広告ビ ジネス次の10年』の続編。昨今のインターネット・SNSと いったデジタル業界の状況を踏まえ、今後広告ビジネ スがどう変わっていくのかについての予測が現実的な視点で綴られている。
データを使ったマーケティングやネット広告の効果指標、プラットフォームやD2Cなど、現在の広告ビジネスに関わる主要なトピックについても深く分析しており、広告ビジネスの入門書としてもオススメだ。
インターネット業界において現在、そして今後も広告ビジネスは大きなシェアを占め、さまざまなビジネスに影響を及ぼすことは間違いないだろう。広告ビジネスに関わる人だけではなく、デジタル化の影響を受けるすべてのビジネスマンにおすすめの一冊である。
オススメ▶︎
広告業界・インターネット業界に 関わるすべてのビジネスマンに
2. あらゆるビジネスに使える ”コンサル思考”を身につける
コンサルが「最初の3年間」で学ぶコト
本書では、コンサルタントとして成功するために必要な技術を、99個のスキルと5つにわけて実践的かつ具 体的に解説している。著者はコンサルタントとして長い 実績を持ち現在も活躍する高松智史氏。コンサルティングという仕事は、高度な知識やスキルが必要である一 方で、その教育や指導は十分ではない。
そこで本書では、著者の経験をもとにコンサルが身につけるべき技術を整理し、論理的にそれを身につける術を紹介している。さらに本書の面白い点は、あらゆる論点を対立形式 で比較している点。
たとえば『(文章を)「書いて削る」美学 VS「ぴったり書く」美学』・『クローズドクエスチョン VS オープンクエスチョン』・『一点豪華主義 VS 全てが 平均よりちょい上』など、さまざまな技術について長所と短所が非常にわかりやすくまとまっている。
オススメ▶︎
コンサル思考と作法を身に着けたい 若手社会人必読!
3. AI技術がもたらす未来を SFストーリーで知る!
「AI2041 人工知能が変える20年後の未来」
元GoogleChinaの社長であるカイフー・リー氏と、SF作家のチェン・チウファン氏による共著。元GAFAトップの人工知能学者が最先端テクノロジーを解説、SF作家 がそのテーマをストーリー化するという形式になっている。取り上げているテーマは、いずれも20年後には実現していても不思議ではないと感じられるものばかり。
「AI 保険が個人生活を深層学習、恋愛相手まで決める」・「パンデミック対応でAI医療が発達。非接触型社会へ」・「完全自動運転とスマートシティ。移行期の課題とは」・「没入型VRがエンタメを一変。東京がメタバース聖地に」など、私たちの生活のなかで起きる変化を具体的に予測している。
SFストーリーの形をとっているため、AIについて学びたいが難しい解説だけの本は読みたくないという方でも、すらすらと最後まで読み進めることができる。
オススメ▶︎
AIがもたらす未来を楽しく知れる SF的ビジネス教養書
4. 「AIに何ができるのか」を AIに聞いてみた
「AIが書いたAIについての本」
AIについてのさまざまな質問に、AI自身が回答した内容をそのまま記載したという斬新な一冊。AIの歴史や仕組み、活用方法や将来性、人間が準備すべきことなど、多岐にわたるテーマについてAIの視点で語られており、入門書として十分に満足できる内容となっている。
ただし、記載されているAIの回答は時に不明瞭で矛盾していることもある。これは書籍としては批判されるべき点だが、「AIが回答できること」の限界を示しているという意味では本書の目的を果たしているといえるだろう。
さらに本書は、記載されている文章・挿絵などもAIが描いており、5日間で製作されたことが明かされている。AIによる生産性の向上を自ら体現している本書を読めば「AIを駆使すれば、たった5日でこれだけのものができあがる」ことに驚くはずだ。
オススメ▶︎
「AIができること」を実際に 理解したい方にオススメ
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