次々とあらたなテクノロジーが生まれ、ブームが過ぎ去っていく時代。だからこそ、時代に左右されない知恵を授けてくれる良質な書籍を読もう。
AIの登場によって、「働き方」が問われているようだ。会社である以上は「成長」を目標にすることが当然だと思われがちだが、事業が拡大すればコストは増え、失敗した時のリスクも不安材料として抱えることになる。
それならば「事業を拡大しない」「現状規模を継続させる」ことを目指そうという「無理をしない」「人間らしい」働き方の重要性が注目されている。この問いにAIは答えを導き出せるのだろうか?
1.「AIに自分の仕事を奪われる」と 悩む人への処方箋
簡単な文章を打ち込むだけで、データ検索やテキスト生成、ネット上の情報をまとめた資料の作成などが簡単にできてしまうAIサービスの登場は、「人間の仕事」についてあらためて考えるきっかけになっている。
しかも今や、AIテキスト作成だけではなくイラスト作成や音楽制作など、AIは次々と「人間ができること」を習得している。ゆえに「自分の仕事はいつまで“賞味期限”が保てるのだろうか」と不安を感じる人も多いだろう。
そんな人々に、筆者は「人間だからこそできること」に注力すべきであると力説する。仕事も居場所も生きがいもAIに奪われるかもしれない、と不安になる必要はない。本書を読み、AI時代だからこそ実感できる「人間だけが出来ること」 の価値を再確認しよう。
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「AIが持ち得ない、人間独自のもの」を再確認しよう。
2.AIの可能性から問題点まで、 全体図を一冊で知る
AI技術の是非についていかなる意見を持っているかにかかわらず、すでに社会はAI技術によって大きく変わろうとしている。AIを今すぐに使うことはないという人でも、AI技術の動向は気になっているだろう。しかし、AI技術にかかわる議論やポイントは非常に幅が広く、情報を追うだけでも一苦労となっている。
AIとはそもそも何なのか、AIによってどのようなモノが作られるのか、そしてAIにはどのような問題があるのか。本書はこのようなAIにかかわる重要なポイントを一冊にまとめた入門書であり、AI時代を生きぬくための基礎知識を授けてくれる教材でもある。
最新テーマに取り残されたくない人や、驚異的な速度で進化するAIの最先端を知りたい人にオススメの一冊だ。
オススメ▶
AIの今と将来性、重要な論点をまとめて理解する
3.小規模組織だからこそ 「やりたいこと」を極める
起業家であれば、独自のサービスや商品で売上を伸ばし続け、大企業へと成長させることを夢みるものだろう。しかし、事業拡大は組織マネジメントの労力を増やし、自らの力でゼロから何かを生み出したいという起業家の思いとはかけ離れてしまうものでもある。ゆえに「事業拡大だけが経営の正解ではない」と本書は主張する。
本書は「株式会社MITシステム研究所」を創業し40年以 上にわたってIT業界を生き抜いた筆者の濃密な経験をもとに、「拡大しない経営」のメリットとマインドをまとめたものである。内容は小規模組織を運営するためのノウハウをまとめたような入門書ではなく、筆者と企業の足跡をたどり、体験をもとにした具体的なエピソードからヒントを得られるようなものとなっている。
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IT業界を生き抜いた小規模企業の濃密な経験から学ぼう
4.Webマーケティングを極めるための専門書
資本金1万円から独学でWebマーケティングを行い、自ら創業した「北の達人コーポレーション」を東証プライム上場企業にまで育てた著者による、リアルな体験を踏まえたWebマーケティング専門書。
人間の感情をベースにしたコミュニケーション設計の手法である「ファンダメンタルズマーケティング」と、デジタルデータを駆使して利益を1円単位で計算しながら運用していく「テクニカルマーケティング」に分類し、世の多くのWebマーケティングが陥りがちなテクニカルへの偏重に警鐘を鳴らしている。
本書を読めば、まず「誰に・何を・どのように」 伝えるかというファンダメンタルズがあり、それをもとにSEOなどのテクニカルマーケティングを試みる必要があることがわかる。初心者でも経験者でもあらたな学びがある一冊になるはずだ。
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