──現状のWeb3.0領域をどのように捉えていますか?
手塚康夫(以下、手塚):2024年は年始に米国でビットコイン現物ETFが上場し、直近ではイーサリアム現物ETFも上場したことで、世界的に暗号資産の資産性と認知度が大きく向上しました。また、日本国内でも法人を対象とした税制改正を始め、Web3.0ビジネス環境の整備が進み、世界でも有数のWeb3.0事業環境が整いつつあります。
このような背景から、企業のWeb3.0への取り組みは2024年に入り活発化しています。特に、NFTのビジネス活用は企業にとって取り組みやすいため、主にマーケティング領域でNFTを活用する施策に取り組む企業が増加しています。
代表的なユースケースとして、推し活におけるNFTの活用などのファンマーケティングの分野や、地域の観光資源や特産品を活かしたNFTを用いたデジタルスタンプラリーなどの地方創生分野でのニーズが高まっています。また、最近では社内向けに従業員の満足度やエンゲージメントを高めるためにNFTを配布するインナーマーケティングの分野での活用も進んでいます。
一方で、NFTの新規性の高さに注目するあまり、単にNFTを配布するだけで終わってしまい、その後の具体的な成果につながらないという課題も多くみられます。これらの課題を解決するためには、継続的にユーザーとのコミュニケーションを創出できるような、配布だけで終わらない、NFTの「活用」の仕組みを構築することが重要であると考えています。
Web3.0やNFTを「簡単に」
──自社のプロジェクト・サービスを通してどのような魅力を届けて、どのようなことを成し遂げたいと考えていますか?
手塚:多くの企業や消費者にとって、Web3.0のサービスは「難しく使い辛い」と感じられることが多いのではないでしょうか。
クリプトリエでは、「誰もが簡単に使える」Web3.0のサービスを提供することを目指しており、各サービスにおける優れたUI/UXの提供が高く評価されています。
クリプトリエが提供する「MintMonster」は、Web3.0の「難しさ」を解消し、企業や消費者が「簡単に」Web3.0を体験できるように設計されたプロダクトです。
「MintMonster」は企業によるNFTのビジネス活用を、簡単かつ迅速に実現するプラットフォームで、NFTを簡単に配布・受取できることはもちろん、NFTを活用するための多彩な機能や、施策の詳細な効果測定ができる管理機能により、NFTのビジネス活用の成果を最大化します。
私たちは、多くの企業がNFTの配布や活用を通じて、Web3.0やNFTのビジネス活用への第一歩を踏み出すお手伝いをしたいと考えています。
今後の展望▶︎
NFTの「活用」の仕組みを構築することが重要
クリプトリエがNFTのビジネス活用の成果を最大化する
https://mint-monster.io/
Profile
◉手塚康夫(Yasuo Tezuka)
株式会社クリプトリエ 代表取締役CEO
2006年に株式会社ジェナを設立、2021年の株式会社マネーフォワードによるM&A後に同社を退任。現在は2023年に設立した法人向けにWeb3ビジネスを展開する株式会社クリプトリエの代表取締役の他、複数のスタートアップの役員や顧問を務める。株式会社クリプトリエでは、NFTのビジネス活用を簡単かつ迅速に実現するプロダクト「MintMonster」を提供し、企業におけるWeb3活用の普及を目指す。