コミクス社の支援は、①同社が実装まで手を動かして業務を自動化するスタンダード(BPO型)と、②社内担当者を教育・伴走して自走化を促すベーシック(共同実施型)の2プラン。Dify/GAS/n8nなどを使い、定例MTG・チャット/メール支援・プロンプト設計支援・AI動向レポート提供をセットで提供。
2025年12月時点で導入は206社、うち約140社がBPO型を選択。事例として、携帯ショップ販売チェーンでは月140万円削減、30以上の業務自動化により年1,680万円のコスト削減につながったと紹介されている。
上場企業社長を含む経営者向けに生成AI活用顧問も提供し、①毎月のAIトレンドを経営判断に落とし込んで共有、②経営者の個別課題をその場でツール実演しながら解決するのが特徴

──現在、コミクス社が手がける業務の生産性向上を目的とした「生成AI活用支援パック」の導入が加速度的に増えているとのことですが、改めてどのようなサービスなのか教えてください。
鈴木章裕(以下、鈴木):まず大きくわけて2つのプランがあります。1つ目が「スタンダードプラン(BPO型)」です。このプランは、私たちが実際に手を動かし、企業の業務を生成AIで自動化していくプランです。ここではDifyやGAS(Google Apps Script)、n8nなどのツールを活用し、業務の自動化を進めていきます。
2025年12月現在、導入企業206社のうち約140社がこのプランを利用しています。AI活用を全社的に展開し、組織全体の生産性向上を目的とする企業様に向けたプランとなっています。
もう1つが、「ベーシックプラン(共同実施型)」です。こちらは私たちが手を動かすのではなく、企業内部の担当者を教育・サポートする形になります。特定のチーム・部門においてAI活用による効果測定を行いたい企業様向けのプランとなっており、実際にAIを使って業務効率を高めるのは、あくまでも企業の皆さん自身です。
どちらのプランにおいても月に1回の定期ミーティングに加え、チャット・メールでの技術サポート、複数AIツールのプロンプト設計支援、最新AI動向レポートの提供などを行なっています。私たちが実際に手を動かすスタンダードプランでは、これらに加えGASやAPI連携によるシステム開発や設計代行、複数の既存システム・ツール間の連携による業務自動化なども含まれます。
「生成AI活用支援パック」の導入企業様のなかには、すでに実績がみられているところもあります。ある携帯ショップ販売チェーングループでは、月間コストが140万円削減し、30以上の業務をAIにより自動化したことで年間1,680万円のコスト削減につながったそうです。
──このほかにも、複数の上場企業社長を含む経営者を対象とした「生成AI活用顧問」も提供しているとのことですが、ここではどのようなことをレクチャーしているのですか?
鈴木:2つ特徴があって、1つ目は「毎月の生成AIトレンドの共有」です。たとえば、ある月は70ページ・50項目以上の情報をまとめて、それを噛み砕いて解説しています。「これはこう使えます」「これは経営判断にこう活かせます」と、実用ベースで話をします。
2つ目は「個別課題への実践的サポート」です。経営者ごとに「これをやりたい」「ここが面倒」という課題があるので、その場で「このツールをこう使えば、すぐできますよ」と実演しながらレクチャーを行います。一例として、資料作成が苦手というある経営者には、NotebookLMやManusを使った調査・資料生成の方法をその場で実践しました。経営者ごとに課題が異なりますので、使用するAIツールも多岐にわたります。

──ちなみに、どのような経営者であれば「生成AI活用顧問」を利用することができるのでしょうか?
鈴木:「経営者が本気で学ぶ気があるかどうか」をとにかく重視します。生成AIを活用して本気でパワーアップしたい方以外は、申し訳ないですがお断りしています。事前に「課題をこれくらい毎回出すけど大丈夫か」などを確認し、それでも利用したいという方に限定してレクチャーをしています。私たちがこれまでに積み重ねてきた貴重なノウハウを安売りするつもりはありません。その代わり、やる気がある方をしっかりと支援していきます。
──鈴木さん自身もAIを活用し、直近6ヵ月で約5億円の新規粗利をたった1人で達成したとのことですが、成果を生むためにAIをどのように活用していますか?
鈴木:これは商談件数や行動量をAIで最大化した結果です。2025年の商談件数は私1人で3,067件でした。ただ私に特別な才能があるわけではなく、要は「いかに仕組みを構築するか」が大事なんです。
私自身、AIは2016年から活用しています。これは資料作りやメッセージの処理などが膨大で、とにかく自動化したいという思いからでした。そこから実際にAIを使って学び、今があります。
──鈴木さんが特に「AIを活用するべき」と考える経営層に向けてメッセージをお願いします。
鈴木:シンプルに「使わないと損」です。AIを活用してとにかく時間の使い方を見直すべきでしょう。
ただ大前提として、AIの使い方が詳しくなるだけでは意味がありません。最も重要なのは、いかに「事業理解を深めるか」です。AIはあくまでも手段であり、現在の事業がどのような状況なのか、どこをAIに任せたら業務の効率化を図れるかをしっかりと考えないと意味がありません。こうした事業理解をした上でAIを活用すると、数倍、数十倍もの成果をあげられるようになると思います。


◉鈴木 章裕(Akihiro Suzuki)
大阪府生まれ。甲南大学法学部を卒業後、広告代理店の営業部長を経て、2000年にインターネット広告を手がけるアイブリッジ株式会社へ入社。2005年7月、代表取締役に就任。2007年9月、アイブリッジ株式会社、アドデジタル株式会社、アカラ株式会社、ブランド総合研究所という4つの会社を束ねるグループ会社へと成長した同社の社長を辞し、株式会社コミクスを設立し、代表取締役社長に就任。