Web3インフラ企業KEKKAI LabsがインキュベートしたWeb3セキュリティソリューション「KEKKAI」は、10月16日より「Alpha Network」へリブランディングを実施。ブランドを刷新したことを発表。今後は世界初の分散型データエグゼキューションレイヤーを開発し、Web3.0UXの拡張を目指していく。
同時に、これまで提供されていた「KEKKAI Plugin」は「AlphaOS」へ名称が変更。クロスプラットフォーム型Web3.0ネイティブオペレーションシステムとして提供される。それに伴い、アイコン・UI変更など新機能の追加が随時行われるようだ。
現在、KEKKAI Labsは、Decima Fund、Bixin Ventures、Plug and Play、Skyland Ventureなど多くの投資家が参加した総額2.3億円の資金調達を実施。
同時にAlphaOSウェブ版もリリースされ、ユーザーへより多くのプラットフォームでサービスを提供する。
KEKKAI Pluginに実装されていたフィッシング検知セキュリティ機能は従来通り利用することが可能だ。
日々革新的なサービスが生み出されているAI市場。そこで、より高精度なAIを構築するためには、高品質なトレーニングデータが必要となる。一方で、GAFAをはじめ、多くの企業がAI市場への参入を示していることからわかる通り、データ収集についての競争はますます激しさを増しており、コンプライアンスとセキュリティを両立した状態でのデータ収集は困難になりつつあるという現状がある。
こうした課題を背景にして、Alpha Networkの独自の技術アーキテクチャである、データエグゼキューションレイヤーが開発されたという。
このレイヤーは分散型ストレージチェーンを基盤としており、AIトレーニングデータの収集、活用におけるセキュリティとコンプライアンスを確保したソリューションを提供する。
一元的にデータの取得、実行を可能にすることで、データの利用を安心して行える環境を実現し、AI開発におけるデータ活用のあらたな道を切り拓いていく。
データエグゼキューションレイヤーとは
Alpha Network Architecture
Alpha Networkが開発する分散型AIデータエグゼキューションレイヤーは、まずインターフェースレイヤーがAlphaOSとなる。スマートなクロスプラットフォームのWeb3.0ネイティブオペレーションシステムで、ユーザーが自然言語を通じてオンチェーン取引やクロスチェーン操作、AIによるトークン推奨、最新情報のリサーチを簡単に行うことができる。
プロトコルレイヤーは分散型VPNプロトコル(DVP)と分散型クローラープロトコル(DCP)となっている。
コンセンサスレイヤーおよびエグゼキューションレイヤーはAlpha Chainであり、これはAlpha Networkの基盤となるブロックチェーンアーキテクチャで、分散ネットワークの安全性、透明性、改ざん防止を保証している。
このような技術構造により、ユーザーはプライバシーを維持しながらインターフェースレイヤーを通じてデータをAlpha Chainに格納することができ、提供されたデータは、AlphaOSのAIモデルを強化するだけでなく、大規模言語モデル(LLM)のトレーニングにも活用される。
データを共有したユーザーはトークンを通じてリターンを得られる仕組みで、高品質なデータ共有を促進するだけでなく、データ提供者に持続可能な収益源を創出できるようだ。
参考:発表
画像:発表より引用
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