提携内容の概要としては第1に、一般企業向けウォレット導入支援を実施する。MCHのウォレット管理ノウハウを持つ専門チームがBitGoの技術導入をサポートし、暗号資産管理に不慣れな企業でも安全に利用できる環境を整える。
将来的には、暗号資産交換業登録の完了後に開始予定のトークン発行による資金調達支援にもつなげる方針である。
第2に、国内カストディ事業の共同展開を検討する。BitGoのグローバル知見と技術基盤を活かし、日本市場でのカストディ事業展開の可能性を検証する。
MCHが交換業登録を完了した後には、BitGoの堅牢なセキュリティ体制を組み合わせ、顧客が自ら資産を管理する負担を軽減することを目指す。
第3に、AIFCGグループ内でのBitGoサービス活用を進める。すでに展開中の暗号資産運用事業にBitGoのウォレットサービスを導入し、保管・管理体制を強化する。
さらに、BitGoのステーキングサービスも活用し、グループ保有資産の効率的な運用を推進していく計画である。
各社コメントと今後の展望
AIFCG代表取締役社長の澤田大輔氏は、「ブロックチェーン技術を活用したWeb3.0事業に本格参入した今期、BitGoとの提携により安全性と信頼性をさらに高められることを嬉しく思う。安全なWeb3.0事業の推進を加速させ、日本の成長を支える一翼を担いたい」と述べた。
また、MCH代表取締役社長の八角大輔氏は、「BitGoのグローバルレベルの技術を取り入れ、Web3.0の知見を持たない一般企業にも導入しやすい環境を整備することで、日本におけるWeb3.0の普及を加速させたい」とコメントしている。
BitGo共同創業者兼CEOのマイク・ベルシェ(Mike Belshe)氏も、「日本市場でAIFCGおよびMCHと協業し、機関投資家向けインフラを提供できることを光栄に思う」と述べ、日本のWeb3.0エコシステムの基盤強化に意欲を示した。
AIFCGは9月、AI分野における研究開発支援プロジェクト「Fusion Labs(フュージョン・ラボ)」を始動したばかりだ。AI・ブロックチェーン・金融領域の技術融合を推進し、国内外スタートアップとの共同実証を計画。Web3.0事業とAI技術を横断するあらたな投資テーマとして注目されている。
参考:AIフュージョンキャピタルグループ株式会社
画像:プレスリリースより
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