暗号資産の分離課税導入などが盛り込まれた改正法が施行 金商法への移行が条件

2026/04/02 19:54
Shogo Kurobe
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暗号資産の分離課税導入などが盛り込まれた改正法が施行 金商法への移行が条件

業界の要望が税制上実現

1日、暗号資産(仮想通貨)の分離課税等に関する改正案が盛り込まれた所得税法等の一部を改正する法律が施行された。これにより、税制上はこれまで業界が求めてきた要望が実現した形となる。

なお、暗号資産に関しては現在、金商法(金融商品取引法)への移行が議論されている。そのため、今回の暗号資産の税制改正についても金商法への移行が前提とされており、即時分離課税が適用されるわけではない点には注意が必要となる。

具体的には、暗号資産の取り扱いを金商法へと移行する改正金商法の施行日より、今回施行された税制改正が適用される。現時点で改正金商法の施行は2028年1月1日が見込まれており、同日より暗号資産の分離課税が正式に適用される公算が高い。

万が一、改正金商法の施行日が2026年内となった場合には、2027年1月1日より分離課税が適用される。しかし、既存暗号資産取引所等における移行準備など現状のスケジュールを踏まえると、来年より分離課税が適用される可能性は極めて低い。

税制改正による主な変更点

今回の税制改正により、暗号資産の一部取引等において申告分離課税が適用される。これにより、総合課税により住民税とあわせて最大55%とされてきた税率は、申告分離課税を選択することで一律20%となる。あわせて、3年間の損失繰越控除も可能だ。

一方、すべての暗号資産が申告分離課税の対象となるわけではない。また、必ずしも申告分離課税が有利になるとは限らない点も注意が必要だ。金商法への移行に伴い分離される「特定暗号資産」が対象となる。また、国内暗号資産取引所における特定暗号資産の取引が対象となり、海外暗号資産取引所やDEX(分散型取引所)において売却し得た利益は引き続き総合課税となる。

さらに、暗号資産同士の交換やステーキング・マイニング等を通じた報酬も引き続き総合課税のままだ。

このほか、特定の取引経路によって総合課税と分離課税の適用可否がわかれることから、正式に暗号資産の税制改正が適用された後の取引には一定注意を払う必要がある。


参考:財務省資料1財務省資料2
画像:Shutterstock

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