アップルは14日、iOS18.1以降、開発者はApple PayやApple Walletとは別に、iPhone上の独自アプリ内からSecure Elementを使用して、NFC非接触型トランザクションを提供できるようになることを発表した。
あたらしいNFC及びSE(Secure Element)APIを使用すると、開発者は店内決済、車キー、クローズドループ交通、企業バッジ、学生証、自宅カギ、ホテルキー、加盟店のポイント、イベントチケットなどアプリ内非接触型トランザクションを提供できるようになる。将来的には政府発行のIDもサポートされる予定だ。
EUの規制当局は、Apple Payと競合する金融サービス会社に公平な競争できるよう期待して、同社にそのようなアクセスを提供することを何年もかけて圧力をかけてきたが、今回実現しようとしている
あたらしいスキームでは、許可された開発者は「商業契約」に基づき、アップルに登録し、「関連料金」を支払うことで、NFCチップをさまざまな支払い及びIDアプリケーションに利用できるようになる。
iPhoneは暗号資産(仮想通貨)による支払いを直接的にはサポートしていないが、USDCユーザーはApple Payを通じてクレジットカード、デビットカードでアプリ内購入を行うことができるようになる。
Apple Payを使うと、ユーザーは実際のカード番号をデバイス上、あるいはAppleのサーバーに保存する代わりに、クレジットカードの情報をiPhoneデバイス上に保存し、店舗の非接触型端末で決済したり、アプリを通じて商品を購入できるようになる。
USDCを発行するCircleは声明で「これは暗号資産企業によって強力なものとなります。より伝統的な支払い方法で決済したい顧客との強力なつながりを構築し、好みの取引所でApple Payを使用して暗号資産を簡単に購入できるようになります。実際、Apple PayとCircleのPaymentsソリューションにより、暗号資産企業は暗号資産未体験の顧客からの支払いを受け入れることが可能となります」と述べた。
Apple PayでUSDC決済可能に
Circleはまた、この機能統合でApple PayとUSDCでのチェックアウトが簡単になり、NFTマーケットプレイス、ブロックチェーンゲーム、暗号資産取引、暗号資産wallet、国際送金業者のビジネス拡大につながると述べた。
また、従来の企業もこの新機能を利用して、より多くの小売決済をデジタル通貨に移行し、USDC決済のメリットを享受できるようになると付け加えた。
Circleは主に小売取引と投資に焦点を当てたサービスを拡大し、B2Bパートナーシップになると主張した。ボストンを拠点とする同社は8月初旬、ソラナ(SOL)ネットワーク上でユーロにペッグしたステーブルコインを開発、運営する計画を発表していた。
参考:Apple
画像:Shutterstock
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