19日の暗号資産(仮想通貨)市場は引き続き不安定な推移をみせている。ビットコイン(BTC)は一時89,000ドル(約1,390万円)を上回ったものの、その後急落。記事執筆時点では85,000ドル(約1,320万円)ほどで推移している。
焦点となっていた米CPI(消費者物価指数)は前年比3.1%の市場予測に対して2.7%と、インフレの鈍化傾向がみられ、来年の追加利下げへの期待感が高まった。これに加え、半導体メモリーのMicron Technology(マイクロン・テクノロジー)が発表した決算が好調であったことから米株式市場ではAI投資需要を再確認する形となり、ハイテク株を中心に株価は上昇。NYダウは5営業日ぶりに反発した。
ビットコインを始めとする暗号資産も一時急騰したものの、その後はクリスマス休暇前の利益確定売りなどで暴落。株式とは相関しない推移となった。
暗号資産市場において警戒感が高まる要因となっているのが、日銀政策決定会合だ。日銀は今回の会合で政策金利を現在の0.5%から0.75%に引き上げるものとみられている。すでに利上げを織り込む声もある一方、将来的な利上げの見通しやサプライズを警戒し、株式市場や暗号資産市場では様子見姿勢が強い。
これまで、ビットコイン価格は日銀の利上げにあわせて下落する傾向がみられている。今年1月に日銀が0.5%の利上げを決定した後もビットコインは下落し、その後軟調な推移をたどった。
背景には、他国と比べた時の低金利を考慮した円キャリートレードの巻き戻しがある。これにより、ビットコインなどのリスク資産から資金が引き上げられる傾向がある。
一部では日銀による利上げの影響は最低限にとどまるとの見方もあるが、欧米におけるクリスマス休暇などを踏まえた動きを考慮すると、ボラティリティが一時的に高まる可能性が考えられる。
画像:Shutterstock