イーサリアム(ETH)の共同創設者であるヴィタリック・ブテリン(Vitalik Buterin)氏は19日、現在イーサリアム財団が組織改革を進めていることを明かした。すでに一部で改革が行われたとし、今後も取り組んでいくとしている。
ブテリン氏によれば、一連の組織改革は1年間にわたって行われているという。具体的には、下記について取り組んでいる。
- イーサリアム財団のリーダーシップ層の技術的専門知識のレベル向上
- イーサリアム財団のリーダーシップ層と個人及び企業、アプリ開発者、ウォレット、レイヤー2などのエコシステムにおける新旧関係者との双方向のコミュニケーションとつながりの改善
- あらたな人材獲得と実行力及びスピードの向上
- アプリ開発者をより積極的にサポートし、特にプライバシー、オープンソース、検閲耐性などといった重要な価値と不可侵的な権利をユーザーにもたらす
- 支払いや財務管理を含む分散型及びプライバシー技術とイーサリアムチェーンの利用を継続的に増やす
その反面、規制当局や有力政治家らに対するロビー活動や、イーサリアムが既得権益の場になること、またブテリン氏がエコシステム内で「主役」のような立ち位置に就くことなどについては避けるとしている。特にロビー活動を行うことは「グローバル的に中立的な立場であるイーサリアムの地位を脅かすリスクがある」とし、否定的な考えを強調した。
なお、イーサリアム財団のビジョンに変わりはないとし、「異なる目標を求める人たちによる独自の組織の立ち上げを歓迎する」とブテリン氏は語っている。