DMM Cryptoは、AIと専用ダッシュカメラを活用して地図データを収集するブロックチェーン型DePINマッピングプロジェクト「Hivemapper」とパートナーシップを締結し、共同でフリート(法人所有の車両)事業などの実証実験を開始することを発表した。
Hivermapperは個人ドライバーから大規模な車両事業者まで、さまざまなコミュニティから路上の画像が投稿され、最新の地図を作成していくというWeb3.0プロジェクト。
ドライバーは専用のマッピングデバイス(ダッシュカメラ)を使って、高精度なデータを提供することで、独自トークン「HONEY」を獲得することができる。
収集された画像はAIにより地図化される。地図データを利用する事業者は、有償でAPIにアクセスすることで簡単に利用することが可能だ。
Hivemapperは、世界中のドライバーの日常的な運転を通じて、世界規模の地図データを制作するという先進的な試みを実施しており、現在最も成功しているDePINプロジェクトと言われている。
ドライバーが運転中に収集した高精度かつプライバシーが保護された映像データを元に、最新の地図をリアルタイムで生成・更新している。
Hivemapperはサービス開始からわずか20カ月で1,500万キロ以上の地図作成に成功している。これは従来の地図サービス会社が作成してきた時間からすると5倍以上のスピードだ。
従来の地図データサービスが1年から数年ごとにデータを更新するのに対して、Hivemapperの地図データはドライバーにより常に更新されており、すでに世界10大地図メーカーのうち2社が自社の地図を最新かつ正確に保つために利用している。
Hivemapperのデータは、ナビゲーションサービス、宅配便、不動産業界、自動運転車の安全運転に利用されている。
DePINとはDecentralized Physical Infrastructure Networksの略で、Web3.0領域で最も注目されている分野の1つ。
ブロックチェーン技術を活用し、従来の中央集権的なインフラ運営とは異なる新たなアプローチを提供し、分散型の物理インフラネットワークを構築するプロジェクトである。
ブロックチェーンゲームのDMM Crypto
DMM Cryptoは、合同会社DMM.comがブロックチェーンゲーム、NFTプロジェクトなどのWeb3.0事業を展開することを目的として2023年1月に設立されたDMMグループ会社。
独自トークンを利用したデジタル空間における新たなエンタメ体験を提供するため、Web3.0プロジェクト「Seamoon Protocol」を2023年に開始した。独自トークン「SMP」を発行しており、ブロックチェーンゲームなどのコンテンツを提供を予定している。
今回のパートナーアライアンスは、日本および海外におけるHivemapper Dash Camシリーズの販売代理店契約、日本および海外でのHivemapper Fleet事業の運営となっている。
さらにHivemapperの日本でのマスアダプションをサポートするため、今後はHivemapperの機能を用いた一般ドライバー参加型のDeive to Earn事業、運輸と配送事業者と連携した職業ドライバーの待遇改善の取り組み、自動車メーカーや輸出業者と連携したフリート事業の拡大に取り組んでいく。
参考:発表
画像:発表より引用
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