サムスンはマイクロソフトと共同で、Apple Vision Proへの対抗商品を開発していることが明らかになった。現地メディアThe Elecが報じた。
The Elecによると、マイクロソフトはあたらしいXRデバイスヘッドセットに搭載するOLEDパネルに関してサムスンと契約を結んだという。
契約によると、マイクロソフトXRデバイスは2026年にも登場、量産されるとのこと。
これにより、時価総額で世界トップIT企業のうち、アップル、グーグル、メタ、マイクロソフト、エヌビディアの5社がメタバース関連デバイスを開発していることになる。
情報筋によると、注文は数十万台になる可能性があり、このデバイスは「メタバース」でのエンゲージメントではなく、フラットスクリーンのゲームや映画など動画コンテンツの視聴に重点が置かれるとのことだ。
サムスンディスプレイは数十万のMicro OLEDパネルをマイクロソフトに供給している。これらのパネルは複合現実ヘッドセットに使用される。マイクロソフトが複合現実ヘッドセットの開発でどの程度進んでいるかは不明だが、2025年には開発、2026年には販売開始になると報じられている。
マイクロソフトは2016年に初の複合現実ヘッドセットHoloLensを発売した。さらに2019年にHoloLens2を発売した。どちらのヘッドセットも3,500ドルという価格だった。前者はIntel x86-64チップを使用し、後者はQualcommのARMチップを使用した。
HoloLensを発売中止検討へ
マイクロソフトは昨年末、WMRプラットフォームを放棄し、HoloLens ARプラットフォームの停滞が続いて以来、主に小規模なXRソフトウェアプロジェクトに注力してきた。
また、2024年1月、没入型チャットプラットフォーム「Mesh」で3D及びVR会議のサポートをリリースしてきた。
同社はその後、5月のBuild開発者会議で、Windows VolumetricアプリをQuestに導入すると発表している。
今年初めのVision Proのリリース以来、アップルとの競争、あるいは少なくとも競争の準備を進めてきたようだ。
サムスンとグーグルは7月に、次期「XRプラットフォーム」を本年度中に開発すると発表した。
サムスンが製造するハードウェアとグーグルが製造するAndroind XRオペレーティングシステムであると考えられているこのプラットフォームは、Vision Proとの競争を強化するために延期されたと以前に報じられていた。
また、メタもVision Proに対抗する商品を開発することを検討しており、そのデバイスは2027年にも販売予定であるとも報じられている。
参考:The Elec
画像:Shutterstock
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