【NEWS】イーサリアム次期大型アップデートは2025年中に実施

2024/09/24 14:52 (2025/02/28 17:23 更新)
Iolite 編集部
SHARE
  • sns-x-icon
  • sns-facebook-icon
  • sns-line-icon
【NEWS】イーサリアム次期大型アップデートは2025年中に実施

次期大型アップデート「Pectra(ペクトラ)」

イーサリアム(ETH)の開発者らは19日、オンライン会議を開催し、次期アップグレード「Pectra(ペクトラ)」を2025年に2回にわけて実施することに合意した。

このアップグレードでは、大規模アップグレードを導入することを容易にし、バグの発生リスクを軽減させることが目的とのことで、アップグレードが分割されることは事前に予想されていたようだ。

開発者らはPectraは一度に実施することについては野心的になりすぎると述べており、バグ発生リスクを抑えるためには2回に分割することがベストであるとのアイデアを発言していた。

Pectraは、イーサリアム過去最大のアップグレードになる模様で、2回に分割することで、開発者はより限定された範囲に焦点を絞ることが可能となる。

アップグレードの目標は2025年初頭となると当初述べていたが、その次期は現在も変わっていない。

最初のアップグレードではイーサリアム改善提案(EIP)が含まれる。このなかにはウォレットのユーザーエクスペリエンス改善を目的としたEIP-7702が入っている。これは、イーサリアムの共同創設者、ヴィタリック・ブテリン(Vitalik Buterin)氏が開発、導入提唱してきた改善だ。このコードをブテリン氏はわずか22分で書きあげたともいわれている。

第2のアップグレードのパッケージは第1弾の数ヵ月後に実施される。現時点ではEOF(EVM Object Format)と呼ばれるイーサリアム仮想マシンの変更を目的としたものであり、PeerDASと呼ばれるデータ可用性サンプリング(ネットワーク上でデータの分散保存とアクセスを効率化する技術)を改善し、最終的にレイヤー2ブロックチェーンに多大なメリットをもたらす機能の導入が含まれる可能性があるといわれている。

そのほか、Pectraのアップデートでは、EIP-7685「汎用実行層リクエスト」、EIP-7002「ELトリガー可能な引き出し」、EIP-6110「チェーン上のバリデータデポジットの供給」、EIP-7251「最大有効残高の増加」が含まれているとのこと。

アップデート前の準備であるのかどうか明らかになっていないが、イーサリアム財団は23日に200ETHを売却した。オンチェーンデータの分析により、売却はそれぞれ100ETHを2つの別々の取引を通じて実行されていたことがわかり、市場観測者の注目を集め、一部の投資家の間に不安感をもたらした。 

イーサリアム財団はETH売却

イーサリアム財団は先日、300ETHを約76万ドルのDAIで売却したが、そのわずか3日後にさらに200ETHを約52万ドルで売却した。Etherscanのデータによって、組織内での清算の傾向が浮き彫りになっている。

Spot On Chainのレポートによれば、イーサリアム財団は9月に入ってから保有するETHを売却する動きをみせている。現在、1,150ETHを約250万ドル(約4億円)で売却している。2024年の総売却額は1,000万ドル(約14.3億円)となった。イーサリアム財団は現在7億2,670万ドル(約1,000億円)相当のポートフォリオを保有しており、そのほとんどがイーサリアムである。

この動きに投資家は財団の透明性について疑念を引き起こしている。その疑念に応えてイーサリアム財団のジョシュ・スターク(Josh Stark)代表は近く、財団の支出に関する詳細な報告書を発表すると述べた。

参考:イーサリアムレポートJosh Stark
画像:Shutterstock

関連記事

2024年イーサリアム今後の展望

ポリゴン、MATICからPOLへ移行 

SHARE
  • sns-x-icon
  • sns-facebook-icon
  • sns-line-icon
Side Banner
Side Banner2
Side Banner
Side Banner2
MAGAZINE
Iolite(アイオライト)Vol.16

Iolite(アイオライト)Vol.16

2025年11月号2025年09月30日発売

Interview Iolite FACE vol.16 concon株式会社 CEO 髙橋史好 PHOTO & INTERVIEW 片石貴展 特集「2026 採用戦線異常アリ!!」「ビットコイン“黄金の1ヵ月”に備えよ」「米国3法案 イノベーション促進か、監視阻止か— 米国の暗号資産政策が大再編 3大法案が描く未来図とは」 Crypto Journey 「暗号資産業界の“影の守護者”が見据える世界のセキュリティ変革」 Hacken CEO ディマ・ブドリン Interview 連載 「揺れる暗号資産相場を読み解く識者の視点」仮想NISHI 連載 Tech and Future 佐々木俊尚…等

MAGAZINE

Iolite(アイオライト)Vol.16

2025年11月号2025年09月30日発売
Interview Iolite FACE vol.16 concon株式会社 CEO 髙橋史好 PHOTO & INTERVIEW 片石貴展 特集「2026 採用戦線異常アリ!!」「ビットコイン“黄金の1ヵ月”に備えよ」「米国3法案 イノベーション促進か、監視阻止か— 米国の暗号資産政策が大再編 3大法案が描く未来図とは」 Crypto Journey 「暗号資産業界の“影の守護者”が見据える世界のセキュリティ変革」 Hacken CEO ディマ・ブドリン Interview 連載 「揺れる暗号資産相場を読み解く識者の視点」仮想NISHI 連載 Tech and Future 佐々木俊尚…等