カマラ・ハリス(Kamala Harris)副大統領は22日、暗号資産とAIを推進すると述べた。ブルームバーグが報じた。ハリス氏は初めて暗号資産について自分の意見を発言した。
ニューヨーク市チプリアーニ・ウォールストリートで開催された選挙キャンペーンでハリス氏は2,700万ドル(約38億円)を受け取った。その際に
「私たちは消費者と投資家を保護しながら、AIやデジタル資産などの革新的な技術を推進していきます」と述べた。
ハリス氏が大統領候補となった後、暗号資産について公式に発言したのは今回が初めてだ。
億万長者で投資家、NBAダラス・マーベリックスのオーナーであるのマーク・キューバン(Mark Cuban)氏を含むハリス氏の支持者は、同氏は選挙キャンペーンにおいてAIと暗号資産について学ぶことを奨励しており、ハリス氏陣営もこれらの業界について支援する用意があると述べている。
ハリス氏は低所得者や家庭を支援することに経済政策の重点を置いており、「機会経済」におけるビジネスについても明らかにした。
「機会経済を構築するために、私は労働者、中小企業、創業者、革新者、大企業を結集します。私たちは協力してアメリカの競争力を推進するために投資をし、アメリカの未来に投資を行います。消費者と投資家を保護しつつ、AIやデジタル資産などの技術革新を推進していきます。私たちは一貫性と透明性のあるルールを備えた安全なビジネス環境をつくります」と述べた。
ハリス氏はまた、「半導体、クリーンエネルギー、その他の未来の産業に投資を行います。そして不必要な官僚機構を削減します」とも約束している。法案はクリーンエネルギーに3,690億ドル(約52.7兆円)の減税と補助金を提供するもので、副大統領として、ハリス氏はジョー・バイデン(Joe Biden)大統領のインフレ抑制法案について上院で決戦投票を行った。
トランプ氏の暗号資産業界へのアプローチ
ハリス氏の発言は、ライバルであるドナルド・トランプ(Donald Trump)氏が暗号資産業界について公然と支持を表明しているなかで出された。
トランプ氏は自身を「暗号資産候補」と称し、テスラのCEO、イーロン・マスク(Elon Musk)氏から支持を受けている。
トランプ氏は国家による戦略的なビットコイン(BTC)準備金の創設を提案している。さらにトランプ氏はNFTコレクションも4種類発売しており、米証券取引委員会(SEC)のゲイリー・ゲンスラー(Gary Gensler)委員長を解任すると表明している。
トランプ氏の息子たちはそれぞれ暗号資産を支持しており、Web3.0プロジェクトを立ち上げており、総プロジェクトが行ったライブへ出演した際には
「暗号資産は我々がやらなければならないことの1つだ。好むと好まないにもかかわらず、やらなければならないことなのです」と述べている。
ハリス氏も暗号資産業界について無視できなくなったというよりも、支持した方、味方につけた方が有利になると判断している可能性がある。ハリス氏の暗号資産業界へのアプローチで選挙戦も有利になったのかもしれない。ビットコインはハリス氏の発言を受け、一時64,000ドル(約915万円)を超えた。
参考:Jennifer Epstein、Bloomberg
画像:Shutterstock
関連記事:
ハリス氏、暗号資産産業の拡大策を支持 アドバイザーが発言
ポリマーケットでハリス氏がトランプ氏を圧倒