【NEWS】日本政府、ビットコイン準備金導入について「検討すること考えていない」

2024/12/27 16:03 (2025/02/12 15:46 更新)
Iolite 編集部
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【NEWS】日本政府、ビットコイン準備金導入について「検討すること考えていない」

「見解を示すことは困難」と言及

日本政府は20日、NHKから国民を守る党の浜田聡参議院議員が提出した「米国等が進めているビットコイン準備金導入の動きの把握状況等に関する質問主意書」に対する答弁書を発表した。

この答弁書は石破茂首相名義で回答されたものだ。政府は浜田議員の「米国等が進めているビットコイン準備金導入の動き」に関する質問について、「他国のにおける議論の途中の段階にあり、その詳細を把握しておらず、政府として見解を示すことは困難」と回答した。

また、「日本においても外貨準備金の一部にビットコイン等の暗号資産を導入すべき」とする浜田議員の提案に対しては、「暗号資産は外国為替等には該当しない」とした上で、あくまでも外国為替資金特別会計では安定性及び流動性を留意し、償還確実性が高い国債などで運用を行なっている点を強調。結論として、「暗号資産を保有することについて検討することは考えていない」と説明した。

石破首相は今月、国民民主党の浅野哲衆議院議員が行った暗号資産税制の改正や暗号資産ETFの実現に関する質問に対しても慎重な姿勢を示している。今回の答弁についても、日本政府として暗号資産に対する慎重な姿勢が改めて示された形となった。

ビットコイン準備金を巡る動向

今回の答弁書を通じて、現時点で日本政府がビットコイン準備金を導入する可能性が極めて低いことが示されたが、諸外国では動きが加速しつつある。

質問主意書提出のきっかけになった米国では、トランプ氏の大統領就任とあわせて動きが本格化する公算が高まった。すでに同じく共和党のシンシア・ラミス(Cynthia Lummis)上院議員がビットコイン準備金について法案を準備している。

この案は、米国政府が合計100万BTCを保有するために継続的なビットコインの購入を行うというものだ。一方、トランプ氏は100万BTCまで保有することに対して考えを明確にしていないため、どの程度の規模でビットコイン準備金が導入されるのかは不透明な情勢となっている。

また、ロシアでもプーチン大統領がビットコインに対して肯定的な発言をした後、アントン・トカチェフ(Anton Tkachev)下院議員がビットコイン準備金の設立を提案。EUにおいても同様に同様の動きがみられ、ブラジルではビットコイン準備金の設立に向けすでに法案が提出されている。

参考:答弁書
画像:Shutterstock

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