暗号資産金融・経済

【NEWS】ロシア国会議員、ビットコイン準備金設立を財務大臣に要望

2024/12/10 12:41 (2025/02/12 15:18 更新)
Iolite 編集部
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【NEWS】ロシア国会議員、ビットコイン準備金設立を財務大臣に要望

ロシアでもビットコインへの関心高まる

ロシアのアントン・トカチェフ(Anton Tkachev)下院議員が、戦略的なビットコイン(BTC)準備金設立をアントン・シルアノフ(Anton Siluanov)財務大臣に要望したことがわかった。9日、ロシア国営通信のRIAノーボスチが報じた。

報道によると、トカチェフ議員は「ビットコイン準備金を設立するための実現可能性を評価してほしい」と記した要望書をシルアノフ財務大臣に送ったという。また、実現可能性が見出せた場合には、法案として正式にロシア政府へ提出することを訴えた。

トカチェフ議員は要望書で、地政学リスクの上昇などにより、人民元や米ドル、ユーロなどの外貨価値は変動しやすい状況にあることや、制裁及びインフレなどの影響を受ける課題があるとし、国家財政の安定に脅威をもたらすことを明確にしていると指摘。その上で、各国に依存しない準備金を保管するための代替手段を導入する必要性があると主張した。

また、「制裁下にある国々にとって、従来の国際決済システムへのアクセスが制限されている状況では、暗号資産(仮想通貨)が実質的に国際貿易の唯一の手段となりつつある。ロシア中央銀行はすでに暗号資産による国境を越えた決済の実験を開始する準備を進めている」と述べている。

ロシアでは先日、プーチン大統領が「ビットコインを禁止できる者はいない」と述べるなど、暗号資産に対する関心が高まっている様子がうかがえる。

ビットコイン準備金の設立に向けた各国の動き

現在、各国においてビットコイン準備金の設立に向けた動きがみられている。

先月末には、南米ブラジルにおいてビットコイン準備金を創設するための法案が提出された。この法案では、ブラジルの準備金における5%相当をビットコインに割り当てることが記載されている。あわせて、法案が可決された際には公的機関及び民間企業によるブロックチェーンの採用を促進させるとしている。

また、米国でもトランプ次期大統領を始めとして、ビットコインを準備金として保有することが提案されている。共和党のシンシア・ラミス(Cynthia Lummis)上院議員は、米政府が100万BTCを保有するために定期的なビットコインの購入を提案しており、実現した際には暗号資産市場に大きな影響を与えることが予想される。

いずれも昨今の地政学リスクの上昇に伴い、外貨ではなく暗号資産のような特定の国家に依存しない価値の保存手段を検討する状況にあると考えている模様だ。

参考:報道
画像:Shutterstock

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