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【NEWS】NYDIG、ビットコインを保有しないことは「将来的な負債」と言及

2024/11/12 16:18 (2025/03/08 17:34 更新)
Iolite 編集部
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【NEWS】NYDIG、ビットコインを保有しないことは「将来的な負債」と言及

規制整備などが大きな要因

米暗号資産(仮想通貨)投資企業のNYDIG(New York Digital Investment Group)は11日、最新のレポートで「ビットコイン(BTC)を保有しないことは将来的に負債となり得る」と言及した。

このレポートは米大統領選の結果を踏まえて作成されたもので、ドナルド・トランプ(Donald Trump)前大統領の勝利及び共和党による上下院での議席過半数確保の公算が高まったことから、「暗号資産業界にとって大きな後押しになる」と述べている。

暗号資産業界に好影響をもたらす要素の1つとしては、規制面の改善があげられる。これまで規制が不明確ななか、暗号資産関連企業はSEC(米証券取引委員会)による法廷闘争などで苦しんできた。

しかし、トランプ氏はSECのゲーリー・ゲンスラー(Gary Gensler)委員長を大統領就任と同時に解任する意向を示しており、規制環境の改善についても取り組んでいく姿勢を打ち出している。その上で、トランプ氏の大統領就任と同時にさまざまな政府機関のトップも交代となる見通しであることから、「暗号資産に有利な法律が施行される可能性が高い」とNYDIGは指摘した。

規制整備に関しては、「21世紀イノベーション・テクノロジー法(FIT21)」と、発行や裏付け資産について定めるステーブルコイン法が暗号資産業界によい影響をもたらす可能性があるとしている。共和党が規制緩和に前向きなことから、イノベーションを優先し、暗号資産に恩恵をもたらすことが考えられるとしている。なお、政権交代の兼ね合いで2024年中に進捗がみられるかは不透明であり、2025年から本格的に取り組む可能性があるとレポートでは説明されている。

戦略的準備金として米政府が100万BTCを購入か

今年7月、シンシア・ルミス(Cynthia Lummis)上院議員が「2024年ビットコイン法案」を提出しており、この法案では米国が戦略的準備金として100万BTCを購入するとしている。これは現時点で約13兆円相当の価値を有することから、実現すれば暗号資産市場に大きな影響を及ぼす可能性がある。

業界への影響としては、これまでSECがとってきた法的措置にも変化があらわれる可能性があるとレポートでは指摘している。訴訟を起こすのではなく、監督と指導を優先し、法的強制措置の警告を通知するウェルズ通知(Wells Notice)を再検討する可能性があると述べている。

こうしたあらゆるポジティブな要因が、銀行及びカスティアンの暗号資産領域への参入につながるとも指摘する。今後より暗号資産に対して友好的な姿勢がみられるものと推察されるなか、今やビットコインは政治的にも無視できない存在となってきており、機関投資家などを除く一般層が投資しないことは「言い訳の余地がない」として警鐘を鳴らした。

参考:レポート
画像:Shutterstock

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