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【NEWS】ミームコイン発行プラットフォーム「Pump.fun」に対して集団訴訟

2025/02/03 20:34 (2025/02/04 17:21 更新)
Iolite 編集部
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【NEWS】ミームコイン発行プラットフォーム「Pump.fun」に対して集団訴訟

約500億ドルの手数料収入を問題視

1月30日、ソラナ上でミームコインを簡単に発行できるプラットフォーム「Pump.fun」が証券法違反に該当する行為を行っていると指摘され、集団訴訟を提起された。

Pump.funの約500億ドルの手数料収入が問題視されている。原告側は、同プラットフォームで取引した一部のミームコインが未登録の証券に該当すると主張し、損失を被ったと訴えている。

ニューヨーク南部地区(SDNY)で訴訟が提起され、原告のディエゴ・アギラール氏はFWOG、FRED、GRIFFAINといったトークンで損失を被り、Pump.funはプラットフォーム上で発行されたすべてのトークンの「共同発行者」とみなされるべきだと主張。

この訴訟の行方は、ソラナエコシステム全体の健全性や、今後のミームコイン市場に大きな影響を与える可能性がある。

Pump.funとは

Pump.funでは、技術的な知識がなくても数分で独自トークンを発行できる。名前・ティッカーシンボル・画像を設定し、手数料約0.02 SOL、執筆時点で数百円程度でトークンの発行が可能だ。

そのほか、トークンの事前配分がなく、公正公平な取引が可能である点や詐欺的な流動性の引き抜きを防ぐ仕組みを導入しているため、急速にソラナのミームコイン市場で存在感を増してきた。

最近のデータによると、ソラナエコシステム上で発行されたトークンのうち、一時70%以上がPump.funで作成されたものとなっている。

最高で約75ドル、時価総額が数十億ドルに達した「TRUMP」や同時期にPump.funで発行された「MELANIA」はいずれもソラナブロックチェーン上、またはソラナ基盤のプラットフォームで発行されている。いかにソラナがあらたにトークンの発行をするユーザーに好んで利用されているかがわかるだろう。

今後の展開として、Pump.funが示談に持ち込むのか、それとも裁判を起こすのかが注目点となる。仮に裁判に発展し、米国証券法に違反していると判断された場合、SECがこの事例を契機に、ほかのミームコインプラットフォームやミームコインに関連するプロジェクトにも規制を適用する可能性が出てくる。

暗号資産関連のプロジェクトなどに対して起こされた集団訴訟でも、原告側が裁判を取り下げる事例もあるため、一概にこの集団訴訟が市場に影響を与えるかどうかは慎重な判断が必要だが、盛り上がりをみせるミームコインの市場で大きく動く材料にはなり得るトピックであり引き続き注視が必要だ。

画像:Shutterstock

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