ソフトバンクグループが、米OpenAIへの巨額投資を検討していることが明らかになった。報道によると、出資額は150億ドルから最大250億ドル(約3兆8,700億円)に達する可能性があり、これが実現すればソフトバンクはOpenAIの最大の出資者となる可能性がある。今回の投資は、AI業界においてソフトバンクグループが重要な役割を果たす可能性を示唆するものだ。
トランプ政権は、AI技術の開発を促進するために、バイデン政権下でのAIに関する規制を撤回。米国企業がAIを迅速に開発できる環境を整えることを目指している。
昨年12月、トランプ大統領とソフトバンクグループ・孫正義氏が行った共同会見において、孫氏は約1,000億ドル(約15.5兆円)の投資を行う意向を示したが、その場でトランプ大統領から2倍の2,000億ドルにするよう求められた。孫氏にもAI技術の開発を促進するための一翼を担うことを要請したのだ。
これをきっかけに、最終的にはAIインフラの整備を目的とした大規模な民間投資計画を実施するための合弁出資事業「スターゲート」によって、米国はAIを迅速に開発できる環境を整えることを強調することとなった。
孫氏によれば、ソフトバンクグループ、OpenAI、オラクルの3社が構成するスターゲートが1,000億ドルを直ちに投じ、データセンターやキャンパスを含むAIプロジェクト投資額を今後4年で少なくとも5,000億ドル(約78兆円)に増やし、それぞれの強みを活かしたAI開発の推進を目指すという。
世界に目を向ければ中国発のAI企業DeepSeekの急成長は、OpenAIにとって脅威となりつつある。
DeepSeekは、「MoE(Mixture-of-Experts)」というアーキテクチャを採用しており、必要なパラメータのみを活性化することで計算効率を高めている。これにより、OpenAIのモデルに比べて大幅に低コストで運用できると主張。
具体的には、DeepSeekはOpenAIのモデルと同等の性能を持ちながら、訓練コストを約90%削減できるとされている。
一方、OpenAIは大規模なデータセットを用いた密なトランスフォーマーモデルを基盤にしており、膨大な計算リソースが必要だ。OpenAIのモデルは、一般的なタスクに対する汎用性が高く、特に創造的なコンテンツ生成や複雑な問題解決に強みを持っている。
DeepSeekの低コスト戦略は、米国の半導体メーカーで主に「GPU(Graphics Processing Unit)」の開発・製造で世界をリードするNVIDIAの株価にも影響を与えており、AI市場の競争が加速している。
ソフトバンクグループは、スターゲートを通してOpenAIとの提携を強化することで、AI領域におけるリーダーシップを獲得したい思惑があるだろう。米国のAI技術リーダーシップを維持できるかでその明暗が分かれそうだ。
参考:Bloomberg
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