フランスに拠点を置く大手ゲーム会社ユービーアイソフト(Ubisoft)は10日、初のWeb3.0技術を活用したゲームをリリースすると発表した。このゲームは日本発のゲーム特化型ブロックチェーン・Oasys(オアシス)が基盤となっている。
ユービーアイソフトは、「アサシンクリード」、「ファークライ」、「トム・クランシー」などの人気シリーズで知られる大手ゲーム会社。同社初となるWeb3.0ゲーム「Champions Tactics:グリモリア・クロニクルズ」はOasysのレイヤー2チェーン・HOME Verse(ホームベース)で展開され、今月23日にリリースする予定だ。
ユービーアイソフトは昨年、IVS京都にて同社初となるWeb3.0ゲーム「Champions Tactics:グリモリア・クロニクルズ」の制作に入ることを発表し、大きな注目を集めた。大手ゲーム会社がいよいよブロックチェーンゲームに参入することは、Web3.0のマスアダプション化につながることにもなり、その動向に注目が集まるものとみられる。
なお、ユービーアイソフトは2023年第3四半期、10,000体のPFPコレクション「The Worlords」をリリース。今年7月には、75,000体のチャンピオンミントを実施、いずれも記録的な成功をおさめた。
現在、Xで10万人以上、Discordで50,000人以上のフォロワーを抱えており、クローズドアルファ及びベータ版テストの成功で、正式リリースへの期待が絶頂に達していたところでのリリースとなる。
ゲームの成功により日本企業も参入へ
「Champions Tactics:グリモリア・クロニクルズ」は、クラシックな戦略ボードゲームと現代のターン制RPGからアイデアを得て開発されたPvP型戦術RPG。プレイヤーは、神話上のチャンピオンでチームを編成し、ほかのプレイヤーとの戦術バトルに挑み、グリモリアのダークかつ神秘的な世界の伝説を探っていく。
ユービーアイソフトのVP、Nicolas Pouard氏は声明で「Champions Tactics:グリモリア・クロニクルズはWeb3.0技術が背景に溶け込むように設計されています。ゲームに完全に没入し、戦略を楽しんでいただけるよう、ゲームプレイの強化を目指しています」と述べた。
Oasysは、Oasysチェーンのバリデータでもあるユービーアイソフトとの提携を通じて、ブロックチェーンゲームのあらたな可能性を追求してきた。
本ゲームでは、ユービーアイソフトの高品質なWeb2.0ゲーム開発のノウハウと、Oasysのブロックチェーン技術を融合させ、ブロックチェーンゲーム特有の体験を提供しWeb2.0のゲームユーザーをふくめ、あらたなゲーマーをWeb3.0ゲームに参入させることを目指す。今回の試みが成功すれば、日本の大手ゲーム会社もWeb3.0ゲームに参入していく流れとなる。
参考:発表
画像:発表
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