ベトナム政府は23日、2030年までのビジョンを掲げ、2025年までのブロックチェーン技術の開発と応用に関する国家戦略を発表した。
ホー・ドゥック・フック(Ho Duc Phoc)副首相が承認し、署名、発行した「2025年までのブロックチェーンの開発と応用に関する国家戦略、2030年までのビジョン(国家ブロックチェーン戦略)」では、ブロックチェーンが「第4次産業革命の主要な技術」として定義されている。
ブロックチェーンの開発と応用は、高度なデジタルインフラストラクチャの構築、データの信頼性とセキュリティの確保に大きく貢献し、デジタルテクノロジーの発展と基盤作りに貢献することになる。
2030年までの戦略とビジョンによると、ベトナムは世界有数のブロックチェーン主導国として、ブロックチェーンの研究、開発、展開、応用、活用において国際的な地位確立を目指す。
政府は、ブロックチェーン技術プラットフォーム上で、プラットフォーム、製品、サービスの面で20のブランドを構築することに加え、主要都市で3つのブロックチェーンテストセンターや特別区の運営を行い、全国ネットワークを形成するという。
その上で、ベトナムはアジア地域におけるブロックチェーンのトレーニングと研究機関でトップ10に入ることを目指すとしている。
この目標を達成するため、政府は「決定1236/QD-TTg」とともに発行された「2024~2030年の行動計画」において、「法的環境の整備」、「インフラの開発、ブロックチェーン産業エコシステムの形成」、「ブロックチェーン分野の人材育成」、「ブロックチェーンの開発と応用の促進」、「研究、イノベーション、国際協力の促進」など5つの具体的な策を提案した。
特に各活動は、情報通信省、政府暗号委員会、教育訓練省、科学技術省が主導し、責任を負う省庁や部門に具体的に割りあてられる。
業界団体も国家戦略に協力姿勢
省庁、支部に加えて、VBA(ベトナムブロックチェーン協会)は、専門協会や組合とともに、「ベトナム製ブロックチェーンプラットフォームの開発、そのインフラ上で動作するブロックチェーンネットワーク間の運用、活用、相互作用、相互接続のメカニズムの構築」、「ベトナムのデジタルテクノロジー企業を集めてブロックチェーンプラットフォームを構築し、情報共有を促進し、外国企業との競争力を強化する」ことを促進するとした。
VBAの常任副会長であるファン・ドゥック・チュン(Phan Duc Trung)氏は声明で、「首相が発表した国家ブロックチェーン戦略はブロックチェーン分野における重要なマイルストーンであり、政府のコミットメントと具体的な行動、起草機関である情報通信省の決意、透明性、安全性、持続可能なデジタル経済を推進するためのコミュニティの努力を示すものだ」と述べた。
今後、ベトナムはブロックチェーン開発などを通じて海外のデジタル企業の誘致にも注力していく姿勢だ。
参考:ベトナム政府
画像:Shutterstock
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