5日、XRPレジャー(XRPL)においてブロック生成の一時停止する事態が発生した。ブロック高93,927,173でネットワークの活動が約1時間にわたりトランザクションの処理が停止した。
米リップル社のCTOであるデビッド・シュワルツ氏は、この障害の原因について、コンセンサスの機能は維持されていたものの、検証結果が適切に公開されず、ネットワークが分断されたと説明している。
この障害の正確な原因は現在も調査中であるが、初期の分析ではコンセンサスに関連する問題が指摘されている。具体的には、バリデータが適切に機能せず、ネットワークが「ドリフト(時刻同期のズレ)」したことが原因とされている。
約64分間の停止の後、ネットワークは復旧した。シュワルツ氏によると、ごく少数のバリデータオペレーターが手動で介入し、最後に完全に検証されたレジャーから信頼できる開始点を選択することで、検証が再開された可能性が高い。これにより、ネットワークの再調整が進み、正常な動作が回復したと考えられる。しかし、手動介入が直接的な解決策だったのか、ネットワークが自律的に回復したのかについては、明確な結論は出ていない。
今回の一時停止による資産や取引の損失は報告されておらず、ユーザーの資金は安全であることが確認されている。ただし、約88,000件のトランザクションが遅延した影響は無視できず、ネットワークの安定性への懸念が生じている。
XRPレジャーは、これまで堅牢なパフォーマンスを維持してきたが、今回のような障害は、今後の運用において改善が求められる課題を浮き彫りにした。バリデータによる検証が適切に公開されない場合に、ネットワークが停止するリスクが存在することが明らかになった。