カルダノ(Cardano)は、単なるブロックチェーンプラットフォームという枠を超えて、さまざまな分野での実用化が進んでいる。特にスマートコントラクトやトークン経済を活用したdApps(分散型アプリケーション)の展開、DeFi(分散型金融)、NFT、環境・社会ガバナンス(ESG)関連プロジェクトなどで注目されている。
NFT分野で進むカルダノの実用化 カルダノ(Cardano)上では、2021年以降に1,000万件を超えるNFTが発行されている。エネルギー効率が高く、手数料が低いというPoSチェーンの特性を活かした運用が行われている。
特に「Clay Nation(クレイ・ネイション)」などのプロジェクトは、音楽アーティストとのコラボレーションを通じて注目を集めており、セレブリティやブランドとの連携を強化している。NFTの信頼性とスケーラビリティを求める事業者にとって、カルダノ(Cardano)は実用的な選択肢となっている。
また、NFT発行の際にスマートコントラクト不要でメタデータを保持できる仕組みは、開発者やクリエイターの参入障壁を下げる要因にもなっている。
DeFi(分散型金融)領域での展開 カルダノ(Cardano)は、Minswap(ミンスワップ)やSundaeSwap(サンデースワップ)などのDEX(分散型取引所)を始め、複数のDeFi(分散型金融)プラットフォームを擁している。これらはカルダノ(Cardano)のスマートコントラクト機能「プルータス(Plutus)」を用いて構築されており、スワップ、ステーキング、レンディングといった機能をユーザーに提供している。
2024年から2025年にかけては、「TVL(Total Value Locked)=DeFiへのロック資産」総額も大きく増加しており、ソラナ(Solana)やポルカドット(Polkadot)に続く主要なDeFi(分散型金融)プラットフォームの一角として成長を遂げている。
ESGとサステナブルプロジェクトへの貢献 カルダノ(Cardano)は、その環境負荷の低さからESG(環境・社会・ガバナンス)評価の高いブロックチェーンとしても認識されている。炭素排出量の少ないネットワーク構造に加え、実際にReFi(リジェネラティブ・ファイナンス)や炭素クレジットのトークン化といったプロジェクトが展開されている。
代表例としては、「ヴェリツリー(Veritree)」という森林再生を支援するプロジェクトがある。これは、エイダ(ADA)を通じて植樹活動を支援し、その証明をブロックチェーンに記録することで、企業のCSR(企業の社会的責任)活動やSDGs対応の透明性を高めている。