暗号資産Web3.0

USDコイン(USDC)とは? 特徴と将来性、日本での利用方法を徹底解説!

2025/04/04 18:29 (2025/04/18 17:51 更新)
Iolite 編集部
文:Shogo Kurobe
SHARE
  • sns-x-icon
  • sns-facebook-icon
  • sns-line-icon
USDコイン(USDC)とは? 特徴と将来性、日本での利用方法を徹底解説!

USDコイン(USDC)は、暗号資産(仮想通貨)市場においてテザー(USDT)に次いで取引量の多いステーブルコインです。米ドルと連動し、米国の規制に準拠して発行されている点が特徴です。

本記事では、USDCの特徴やメリット・デメリット、最新動向を解説します。

USDC(USDコイン)の現在価格

USDC Chart
USDCの1年間の推移

現在価格:146.37円

2025年4月4日時点(CoinMarketCap「USDコイン(USDC)価格・チャート・時価総額」

USDCは、米ドルの価値と連動したステーブルコインとして、暗号資産取引所やDeFi(分散型金融)プラットフォームで広く利用されています。現在(2025年4月4日時点)の時価総額順位は6位です。

ステーブルコインは、法定通貨や現金同等物等の資産を裏付け資産として発行することで、価格の安定性を提供しています。価格が安定していることから、ボラティリティの高い暗号資産市場において重宝されており、多くのユーザーによって利用されています。

USDC(USDコイン)の基本情報

USDC image

USDCの定義

USDCは、米ドルと1:1でペッグされたステーブルコインであり、米国のCircle(サークル)社が発行元となっています。USDTに次ぐステーブルコインとして世界中で取引されています。ユーザーはUSDCを利用して、価格の安定性を享受しつつ、暗号資産取引や海外等への送受金を行うことができます。

 

USDCの歴史

USDCは、Circle社と米暗号資産取引所Coinbase(コインベース)が共同で設立したコンソーシアム「CENTRE」を通じて、2018年に発行されました。以来、さまざまな取引所などで利用されるなど急速に成長を遂げています。

早期から米国法などに準拠した厳格なステーブルコインとして知られ、安全性、透明性という観点ではUSDTを上回るとも評されています。

USDC(USDコイン)の特徴

USDC image

価格の安定性

USDCの最大の特徴は、その価格の安定性です。米ドルに価値が裏付けられているため、価格変動が少なく、暗号資産を取引する際などに広く利用されています。

複数のブロックチェーンに対応

USDCは、イーサリアムを始めとする複数のブロックチェーンに対応しています。これにより、ほかのブロックチェーンプラットフォームとの互換性が高まり、ユーザーはさまざまな環境でUSDCを利用することができます。

利用可能なユースケース

USDCは、決済手段としての利用やDeFiでの活用が可能です。特にDeFiプラットフォームでは、レンディングや流動性提供(イールドファーミング)などで使用されています。また、一般的な中央集権取引所でもUSDCのレンディングサービスなどがあり、DeFiの活用に馴染みのないユーザーを中心に利用されています。

USDC(USDコイン)の購入方法と管理

USDC image

取引所での購入

USDCは、海外の暗号資産取引所を中心に購入することができます。たとえば、CoinbaseやBinance(バイナンス)などの大手取引所では、簡単にUSDCを購入することができます。

最近では、日本の暗号資産取引所であるSBI VCトレードでUSDCの取り扱いが開始されました。これにより、日本の暗号資産ユーザーもSBI VCトレードを通じてUSDCを購入することが可能です。

管理するためのウォレットの選択

USDCを管理する方法もしっかりと考える必要があります。暗号資産取引所で管理するのも良いですが、利活用が多い場合にはウォレットを準備して管理するのもいいでしょう。

おすすめのウォレットとしては、MetaMask(メタマスク)やTrust Wallet(トラストウォレット)のほか、インターネットから遮断されたコールドウォレットであるLedger(レジャー)、Trezor(トレザー)などがあげられます。

USDC(USDコイン)の利用方法

USDC image

暗号資産取引所やDeFiでの運用

USDCは、暗号資産取引所やDeFiプラットフォームでの運用が可能です。たとえば、AaveやCompoundなどのDeFiプラットフォームでは、USDCを預け入れることで利息を得ることができます。また、流動性提供(イールドファーミング)の資産としても利用され、利息を得ることができます。

また、大手暗号資産取引所などではレンディングサービスを利用してUSDCを預け入れることで、利息を得ることができるサービスも増えつつあります。

 

決済手段としての活用

USDCは、国際送金やEコマース等での決済手段としても利用されています。特に、企業がUSDCを導入することで、迅速かつ低コストでの送金が可能になります。実際に、さまざまな企業においてUSDCを利用した事例が増えてきています。

USDC(USDコイン)のリスクと課題

USDC image

市場のボラティリティ

USDCは価格が安定しているとはいえ、必ずしもその価値が安定し続ける保証はありません。たとえば、需給バランスが乱れたり、米ドルの価格が乱高下した際などにはUSDCの価格も大きく変動する可能性があります。

価格は安定しているものの、ほかの暗号資産と同様に急な価格変動によって損失を生む可能性があることは覚えておきましょう。

規制の影響

USDCは米国の規制に準拠していますが、各国の規制動向によっては取引ができなくなるなどの影響を受ける可能性があります。また、CBDC(中央銀行デジタル通貨)やほかのステーブルコインとの競合も考えられ、今後の展開に注目が必要です。

USDC(USDコイン)の将来性

USDC image

市場の成長予測

暗号資産市場の拡大に伴い、USDCの流通量や時価総額は今後も増加していく可能性が考えられます。また、現在企業や機関投資家からの需要が高まっており、これによりUSDCの利活用もさらに広がっていくでしょう。

日本市場における展望

2025年3月、国内暗号資産取引所SBI VCトレードにおいてUSDCの取り扱いが開始されました。USDCの取り扱い開始に際してCircle社はSBIホールディングスとの連携強化を発表しており、今後日本での展開を加速度的に行なっていく方針を示しています。

また、CircleによればbitFlyer、bitbank、Binance Japanといった国内暗号資産取引所においても取り扱いに関する計画があることから、今後ますますUSDCを取り扱う国内暗号資産取引所が増加していくものとみられます。

まとめ

USDC image

ここまでUSDC(USDコイン)に関する解説を行ってきました。USDCは、テザー(USDT)に次いで取引量が多いステーブルコインであり、暗号資産市場において重要な役割をはたしています。特に、米ドルに1:1でペッグされているため、価格の安定性が高く、ユーザーにとって資産を保全するための選択肢となっています。

また、USDCはその価格の安定性や透明性、多様なユースケースから、暗号資産業界内外においてますます重要な存在となっています。今後の市場の成長や日本での普及状況に注目し、USDCの利用を検討することは、投資家や企業にとって有意義な選択肢となるでしょう。

画像:Shutterstock


関連記事

暗号資産(仮想通貨)テザー(USDT)とは? メリット・デメリットや今後の動向を解説

暗号資産取引所「Binance Japan(バイナンス ジャパン)」を徹底分析!

SHARE
  • sns-x-icon
  • sns-facebook-icon
  • sns-line-icon
Side Banner
Side Banner
MAGAZINE
Iolite(アイオライト)Vol.14

Iolite(アイオライト)Vol.14

2025年7月号2025年05月30日発売

Interview Iolite FACE vol.14 カルダノ(Cardano)/ Input Output Global創業者兼CEO チャールズ・ホスキンソン PHOTO & INTERVIEW 馬渕磨理子 特集「日米暗号資産関連の政策に関する考察」「日本発ブロックチェーン図鑑」「Hyperliquidで巨額のポジション清算が発生! 想定できなかったあらたな分散型金融の危機」「大注目の日本発、生成AIスタートアップ「Sakana AI」」「リセッションに備えよ─ 金融とアノマリーの相関性─」 Crypto Journey 「“論破王”からみたWeb3.0」 ひろゆき Interview 特別連載 仮想NISHI 「暗号資産の相場動向と読み解くポイント」 連載 Tech and Future 佐々木俊尚…等

MAGAZINE

Iolite(アイオライト)Vol.14

2025年7月号2025年05月30日発売
Interview Iolite FACE vol.14 カルダノ(Cardano)/ Input Output Global創業者兼CEO チャールズ・ホスキンソン PHOTO & INTERVIEW 馬渕磨理子 特集「日米暗号資産関連の政策に関する考察」「日本発ブロックチェーン図鑑」「Hyperliquidで巨額のポジション清算が発生! 想定できなかったあらたな分散型金融の危機」「大注目の日本発、生成AIスタートアップ「Sakana AI」」「リセッションに備えよ─ 金融とアノマリーの相関性─」 Crypto Journey 「“論破王”からみたWeb3.0」 ひろゆき Interview 特別連載 仮想NISHI 「暗号資産の相場動向と読み解くポイント」 連載 Tech and Future 佐々木俊尚…等