
先に述べておきたいのは、完全に既存の金融システムがなくなり、ブロックチェーン及びステーブルコインによって取って代わられる確率は極めて低いと考えている。
少なくとも向こう10年はまず起こらない。日本における現金へのある種の執着は、ATMの管理コストが年間2兆円近くかかっているのにも関わらず、長年の間、状況がほとんど変わることがなかったことからもみて取れる。
しかし、既存金融との共存は前述したオープン化に伴い、ブロックチェーン技術が活用されることは大いにあり得ることなので、補う存在としてここでは触れていきたい。
日本では、Progmatを代表とする信託型、JPYCが目指している資金移動型、先日発表もあったDCJPYのような預金型のデジタル通貨など、広義のステーブルコインでもさまざまな分類があり、分類の異なるいくつかのステーブルコインが存在する。
厳密には、Progmatはほかの分類でもステーブルコインを発行できるような構成にも見えるが、Ioliteの過去のインタビュー記事を参考に、ここでは信託型としてあげさせてもらう。
前述した公正取引委員会のイノベーションの促進、利用者の利便性の向上等が図られる環境の確保を目的とした取り組みの効果か、日本国内でステーブルコインを発行する動きは活発だ。
現在、全銀ネット及び既存の金融システムを補うモノとして、ステーブルコインは注目を集めており、特に決済手数料の安さ、取引速度の速さ、銀行で使われてきた身元確認等のシステム弱点などを補える可能性はありそうだ。