Iolite編集部が選ぶ、2025年を彩った記事“10選”

2025/12/28 07:46 (2025/12/28 08:09 更新)
Iolite 編集部
文:Iolite 編集部
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Iolite編集部が選ぶ、2025年を彩った記事“10選”

2025年に注目を集めた記事は

2025年の暗号資産市場は、10月に最高値を更新した後、11月にかけて大きく下落する不安定な展開となった。

一方で、金融庁による暗号資産規制の抜本的見直しが進み、資金決済法から金融商品取引法への移行が提言されるなど、制度面では大きな転換点を迎えた年でもあった。

本稿は、こうした2025年のWeb3.0業界を振り返り、未来への示唆を読み解いてほしい。今年はIoliteの編集長と副編集長が選んだ記事を各5本を紹介する。

編集長厳選記事5選

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1位:お金の代わりにデータを持つ時代が到来する —— 成田悠輔独占インタビュー

「暗号資産しか使えない世界になったら、さらに暗号資産まで禁止する」。成田悠輔氏のこの逆説的な発言は、ビットコインやWeb3.0の未来を語る文脈にありながら、実は“お金そのもの”への根源的な問いを突きつけている。

価値を数値で測り、資産として蓄積するという前提は、データとAIが高度化した社会でもなお必要なのか。ブロックチェーンは資産を増やす技術なのか、それとも資産という概念を終わらせる装置なのか。本稿は、その挑発的な思考実験から、次の経済の輪郭を読み解く。

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2位:いかに「枠から逃げ続けるか」 いい意味で掴まれず、驚かせ続ける存在へ——concon 髙橋史好 インタビュー

16歳で単身インドに渡り、起業家という生き方に出会った髙橋史好氏。その原体験は、だるまを起点にした現在の事業へと、一本の線でつながっている。

資本も肩書もなくとも、ニーズがあれば商売は生まれる──インドの路上で見た“8歳の靴預かり”が教えた商売の本質と、日本の伝統工芸を世界市場で再定義する挑戦。「薄めで見る」という独自の視座は、なぜ市場を切り拓くのか。本稿では、異文化体験からIPビジネスへ至る思考の軌跡をたどる。

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3位:「個人の主権」と「社会価値」の両立へ 日本が目指すべきデータ社会の“第3の道” | 宮田裕章 独占インタビュー

「より良い未来に、科学者としてどう貢献できるのか」。宮田裕章氏の思考は、この一貫した問いから始まる。医療、AI、ブロックチェーン、アート、そして万博という祝祭空間まで──領域を横断する実践は、すべて「Better Co-Being」という共在の未来像へと収束していく。

データと信頼をどう設計し、人間は何を問い続けるべきか。AI時代における人間の役割と、次の文明の輪郭を静かに照らし出す。

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4位:日本の暗号資産規制はどうなる? 金融審議会WGまとめ

「日本の暗号資産規制は厳しすぎる」──そんな通説が、いま静かに書き換えられつつある。金融庁の金融審議会WGが示したのは、単なる規制強化ではなく、暗号資産市場を“金融インフラ”として再設計するという明確な意思だろう。資金決済法モデルから金商法水準へ。

制度、運用、技術を同時にアップデートし、世界で最も安全で透明な市場を目指す日本は、すでに「次の10年」の入口に立っている。

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5位:JPYC、日本初の円建ステーブルコイン「JPYC」発行開始 資金移動業登録を経て正式ローンチ

日本円は、ついに“ブロックチェーン上の通貨”として正式に動き出した。JPYC株式会社が発行を開始した円建ステーブルコイン「JPYC」は、暗号資産ではなく電子決済手段として制度に組み込まれた、日本初の事例。

ノンカストディ構造、手数料ゼロ設計、国債を裏付けとする発行モデルは、円の信頼をそのままデジタル経済圏へ接続する試みといえる。JPYCははたして、日本に「デジタル円インフラ」という現実解をもたらすのか。

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Profile

八木 紀彰 | Noriaki Yagi

Iolite編集長

大学在学中に飲食業務に従事した経験から、飲食店のコンサルティング事業及び、アミューズメント領域への人材派遣事業を立ち上げ、代表に就任。同時に自身のブランドを確立させる目的からSNS運用を始める。運用開始6ヵ月でフォロワー数1万人を達成。2021年9月に株式会社J-CAMに入社。YouTubeやTwitter運用に従事した後、2022年4月より編集長に就任。2023年3月に『Iolite(アイオライト)』を創刊。

副編集長厳選記事5選

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1位:日本のWeb3.0政策はどうなるのか── 自民党“塩崎彰久×川崎ひでと”特別対談

日本のWeb3.0は、実験と熱狂の「学生期」を抜け、いまや制度と産業を担う“社会人フェーズ”に入った。国家戦略化、税制・規制改革、政策プロセスのオープン化──その裏側には、若手議員が現場で技術に触れ、失敗も含めて積み上げてきたリアルな実践がある。

Web3.0は特別な言葉ではなく、やがて当たり前の基盤技術になる。その入口に、日本はいま立っている。

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2位:税制改正大綱で仮想通貨税制が大きく前進、申告分離課税20%と3年間の繰越控除を明記

暗号資産は、ついに「国民の資産形成」を担う制度の土俵に上がった。2026年度税制改正大綱で示された申告分離課税20%と3年繰越控除の導入は、株式と同水準の扱いを意味するだろう。

しかし、その前提には金商法改正という高いハードルがある。これは“減税”ではなく、暗号資産を金融商品として正面から位置付け直すための制度転換だ。日本市場は今、投機から資産形成へと舵を切ろうとしている。

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3位:投資という“世界最大のゲーム”のなかでみえた真剣勝負を挑み続けることの楽しさ——テスタ インタビュー

「株で勝つこと」が仕事──20年で100億円超を積み上げてきた個人投資家・テスタ氏の投資哲学は、驚くほどシンプルだ。徹底したリスク管理、最悪を想定したポジション設計、そして“理解するより勝つ”という割り切り。

暗号資産への距離感や不正アクセス被害の実体験からも浮かび上がるのは、リターンより先にリスクを考える姿勢である。投資を「世界で最も参加者の多い真剣勝負のゲーム」と捉える男は、なぜ20年続けて勝ち続けられたのか。

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4位:Bybit、過去最大規模のハッキング被害 2,200億円相当の暗号資産が流出

約14億ドル──暗号資産史上最大級とされるBybitのハッキングは、もはや「一取引所の事故」では済まされない規模に達した。偽UIによる署名誘導という巧妙な手口、北朝鮮系ハッカー関与の疑惑、そしてCEOが即座に示した全額補填の姿勢。

市場は動揺しつつも、この事件が突きつけた本質は明確だ。中央集権型取引所は、どこまで“信頼のインフラ”であり続けられるのか。

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5位:日本からWeb3.0の現在地を発信 豪華な顔ぶれが揃った「WebX2025」をIoliteが徹底レポート!

アジア最大級のWeb3.0カンファレンス「WebX2025」は、もはや業界イベントの枠を超え、日本の産業・政策・金融の現在地を映し出す“縮図”となった。

ステーブルコインを軸に、AI、トークン化、規制、資産形成、メディア、エンタメまでが交差し、政府トップからグローバル投資家、起業家、個人投資家が同じ場で未来像を語る──。

この2日間で共有されたのは、Web3.0が思想や実験段階を終え、「社会実装と競争」のフェーズに入ったという明確なサインである。

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Profile

黒部 翔吾 | Shogo Kurobe

Iolite副編集長

2018年より暗号資産業界に参入。学生時代に文章を学び小説執筆などを行ってきた経験から暗号資産やブロックチェーンに関する記事執筆及び企画・編集に携わる。株式会社J-CAMで2022年4月より副編集長に就任し現職。2023年3月に「Iolite(アイオライト)」創刊。

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